内容説明
21世紀型の人権保障システムとは。「多元的・非階層的・循環的人権保障システム」(循環型人権システム)の構想。比較実証研究を基礎として、憲法が想定する人権実施システム(統治機構)と、人権条約が想定する人権実施システム(条約機構)の接合によって、人権をより実効的に保障できるシステムの構築を試みる。
目次
第1部 ヨーロッパにおける多層的人権保障システム(ヨーロッパにおける多層的統治構造の動態;グローバル・モデルとしての比例原則;イギリス憲法の「現代化」とヨーロッパ人権条約の交錯 ほか)
第2部 日本における多層的人権保障システム(裁判所による適用から統治機構による実現―多層的人権保障システムの視点から;グローバル化社会と「国際人権」;「グローバル人権法」の可能性―2019年1月23日最高裁決定補足意見を契機として ほか)
第3部 多元的・非階層的・循環的人権保障システム(憲法と「国際人権」―国際システムと国内システムの共生;憲法を「人権法」にする触媒としての国際人権法―憲法解釈を行う国家機関の設計・作法における「国際標準化」;権利の多元的・多層的実現プロセス ほか)
著者等紹介
江島晶子[エジマアキコ]
明治大学法学部教授。明治大学博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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