内容説明
オリバー・クイーンは軽薄なプレイボーイだった。彼にとってはすべてが…自分自身のことですら…どうでもよかった。しかし、信じる人に裏切られ、絶海の孤島に置き去りにされた時、彼の頭に浮かんだのはたった一つ…正義だった。手製の弓矢だけを頼りに、密林のなか生き残りをかけて苦闘するクイーンは、やがて彼をいまの境遇に追い込んだ、恐ろしいドラッグ商人と対決することになる。近年注目度が急上昇の“グリーンアロー”。その決定的なオリジンとなる伝説の傑作コミックが満を持して登場！
著者等紹介
ディグル，アンディ［ディグル，アンディ］ ［Ｄｉｇｇｌｅ，Ａｎｄｙ］
イギリス出身。ＳＦコミック誌『２０００ＡＤ』のエディターとしてコミック業界入りし、やがてライターに転身。２００３年にＤＣコミックス傘下のバーティゴ・レーベルから『レディ・コンスタンティン』を発表して、アメリカ進出を果たす。その後『ヘルブレイザー』『デアデビル』『ガイ・リッチーズ・ゲームキーパー』などを手がける
ジョック［ジョック］ ［Ｊｏｃｋ］
イギリス出身。本名マーク・シンプソン。ＳＦコミック誌『２０００ＡＤ』でデビュー
中沢俊介［ナカザワシュンスケ］
翻訳家、ライター（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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サケ太
10
素晴らしいアメコミ。美麗なアートワークがホントに良い。大企業の跡取り、オリバー・クイーン。友人であり、ボディーガードのハケットとともに無軌道な生活と冒険を繰り返していた。しかし、裏切られ、海に落とされたオリバーは無人島へ流れ着く。そこで本当の自分を見つめ、自活してく。だが、その島には恐ろしい悪党たちが居た。飢えを乗り越え復讐へと。話の流れはドラマ版と似たような感じだが、島へ流れ着いた経緯が（DCキャラクターズ:オリジンとも）違う。エメラルドの射手誕生の秘話。ろくでなしがヒーローになる。面白かった。最高。2016/01/28
サテヒデオ@ダイナミックひとり
4
自分以外の誰かに責任を肩代わりさせる人生。支払いはカードか小切手か。金持ちであることの罪悪感と「自分を生きてない」ことの虚無感。空っぽのオリバーは異界にて死と再生を経て通過儀礼を果たす。ヒーローも最初期は敗北を経験するべきだね。最後は勝つのだから。2016/01/28
一会
2
「本当の冒険なんて金のない奴がすることさ」あらゆる快楽とスリルを味わってなお空虚な男が友人に裏切られ、絶海の孤島で弓一つを頼りにサバイバルしていく事ではじめて得られた生の実感。そうして空虚を満たされた男はやがて生きるためではなく、苦しめられる人々のために弓を取る。ヒーロー誕生譚としてもビルドゥングスロマンとしても読み応えがあり、美しい背景や、荒々しい人物の描き方、リアルかつロマンに溢れた弓矢のアクションなどヴィジュアル面も素晴らしい一冊2016/02/02
ara_shinya
1
ドラマを見始めたので慌てて読んだ。ドラマ版の原作というわけでは無いがまぁまぁ面白かったです。ただ、これだけではグリーンアローを何故ドラマしようと思ったか理解できる程の作品ではないかなぁ。まぁ、低予算で実写化しやすそう、って思ったのが最大の理由なんだろうけど……2016/05/23
tt23836148
0
億万長者オリバー・クイーンが如何にしてエメラルドの射手となったのか？その原典がここに記される。億万長者のオリバーは言わば精神的に腐っていて、心には虚しさを抱えており、わざとスリルを求めて冒険をするといった、心の空洞を埋める”何か”を求めて毎日を送っていたのだが、友でありボディガードのハケットに裏切られ殺されそうになり、 命からがらある島に漂流する。そこでのサバイバルと、麻薬密売組織との対決、ハケットとの決別により、オリバーの空洞は、エメラルドの射手、グリーンアローというヒーローとして生まれ変わるのだった。2021/12/19
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