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出版社内容情報
アメコミ界でカリスマ的人気を誇るアラン・ムーアの記念碑的作品にして、マトリックスのスタッフが手掛ける同名映画の原作グラフィック・ノベル。
自由を、掴みとれ
西暦199X年、ロンドン――ヨーロッパ大陸における局地的な核戦争の結果、イギリス民主主義は崩壊し、独裁政権の支配する全体主義国家と化していた。生活苦のため売春をしようとした、若く純粋な少女エヴィーは、秘密警察から暴行を受け、危ないところを仮面をつけた謎の男に救われる。自らを“V”と名乗るその男は、優れた戦略と類まれなカリスマ性を武器に、ファシスト政権の転覆を狙っていた…!
腐敗と混沌に満ちた社会で、真の自由を求め暗躍するアナーキスト“V”! 彼の華麗なる復讐の舞台の幕が今開かれる。…!!
英コミックス界最高峰イーグル・アワード連続受賞の幻の名作、ついに日本上陸!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こうすけ
21
アラン・ムーア代表作のグラフィックノベル。映画の印象が強いが、原作漫画のほうが各キャラクターが立っている。相変わらず一コマごとの情報量が多いが、『ウォッチメン』『フロム・ヘル』ほどではないので読みやすい。なぜVがここまで何でもできるのか、少し疑問もあるが、この中2病的な題材がちゃんと面白くなっている。第二部は特にすごい。本人は若手時代の習作のように位置付けているが、決してそんな生易しいものではない。2022/04/27
GM職員
20
「1インチ。小さくて脆いが最期まで守り通す価値のある唯一の物」 核戦争とその後の混乱を経て、ファシスト政権が強権を振るうイギリス。その支配に抗い自由を示そうと闘った男の話。 ガイ・フォークスマスクをかぶり“V”と名乗る男は問う―奴等に権力を与えたのは自分たちではないのかと。“V”は知らしめる―自由の価値と脆さを。米大統領選挙や国内選挙等の諸々もあって「不断の努力」を意識する今、“V”の言葉が突き刺さる。1+1=2だと叫ぶ自由。書物を読む自由。“V”は言う―権力に“NO”と言えなくなってからでは遅いのだと。2025/01/03
たいら
10
1インチ2022/01/01
hikarunoir
6
多くの示唆に満ちるが同一著者の諸作品と比べ、テーマへの踏み込みが甘く、活劇として傑作と言い難い。説明過多で駄作ながら映画の方が要点を上手く抽出できていた。2018/07/12
コリエル
4
アラン•ムーア作品は安定して面白い。全体主義国家や監視社会に対して一人弓を引く仮面の男の物語。抑圧を取り除きカオスを招いた先に秩序の萌芽があるとVは説くが、どうかな。こういう管理社会ものって、真っ向からそれに立ち向かうヒーローよりも、監視の目を小狡く掻い潜って自身だけ利益の果実を得ようとする小役人たちの方が生き生きと描かれているなと思った。2024/11/02