出版社内容情報
心を読む力を持った美島冬華は、会社の後輩が受けたストーカー被害を発端に連続殺人を追うことに!?イッキ読みミステリー。
内容説明
他人の心が読める「読心スマホ」の力を持った美島冬華は、勤務先の後輩で学生時代から仲の良い阿南十萌からストーカー被害の相談を受けた。犯人は社員の瓜野道貴課長だという。同期の沖田悠人の協力もあり、一度は解決の兆しを見た事件だが、冬華が覗いた瓜野の心の中には、決して見逃すことのできない驚愕の「記憶」が映し出されており―!?傑作サイコミステリー!
著者等紹介
椙本孝思[スギモトタカシ]
1977年、奈良県生まれ。2002年『やがて世界は詩に至る』でデビュー。「THE CHAT」「迷探偵黒彦」シリーズ等で若者を中心に熱烈な支持を獲得し、異色ホラーミステリー作家として一躍注目を浴びる。10年『THE QUIZ』が啓文堂書店主催「2010年おすすめ文庫大賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さっこ
60
椙本さん初読み。「読心スマホ」、人の心が読める冬美。ストーカー問題から、上司の犯した殺人事件を読み取ってしまう。正義に駆られて事件の真相を調べるがどうにも軽率な感じが漂いました。いまいち主人公の気持ちが理解できなかったかな。前半は面白かったんだけど中盤はくどかったです。最後、首謀者は全然想像つかなかったのでビックリ。ただ、あの人があんなことに巻き込まれなくても良かったのに…。2020/05/10
スエ
25
うーむ。他人の心が、スマホ画像の様に読める力を持つ主人公の冬華、24歳。 テレパスものと言えば、どうしても筒井康隆の七瀬シリーズが浮かんでしまうが…。 こちらの作品は、主人公が好奇心で事件を引っ掻き回し、ジャーナリストを装って(いや、普通は信じないでしょう)聞き込みなど軽率過ぎる言動が目立つ。この能力も肝心な時には役に立たず、なんとも歯がゆい話だった。2020/04/01
コロンブスの卵から孵った雛
19
高校の頃に読もうとしたが、読心スマホとかいう能力ものにげんなりして読みさしていたが、今回はそこに目をつぶってなんとか読了。サイコミステリーというよくわからん部類に属する。点と点がつながって線になる、ミステリーならではの衝撃度は薄いな。椙本氏の言葉の使い方はわりかし好きだから、すいすい読めるが。2025/02/14
fuyo
15
心を読めて犯人もすぐ分かっちゃうなら、さてどんなミステリになるのかしらと思いきや、これがなかなか謎が謎を呼ぶ展開で面白かった。主人公のアクティブすぎるところには、もうちょっと立ち回り様がないものか…と思わなくもないけれど。心の読み方も今時だなあ。そしてクライマックスの展開にはショックを受けてしまった。一気に重くなる…!2021/01/17
クキモン
14
他人の心をスマホの画面のように読み取れる能力を持った主人公が、偶然にも殺人犯の心の画面のなかで遺体遺棄の場面を見てしまったことから災難に巻き込まれるミステリー。二転三転するストーリーには魅せられましたが、トリックは凝ったものではありませんでした。犯人の動機もイマイチ。2022/05/22