差別の境界をゆく―生活世界のエスノグラフィー

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  • サイズ B6判/ページ数 239p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784796703178
  • NDC分類 361.86
  • Cコード C1036

内容説明

人生・生活に寄り添いながら人びとの語りの中に埋め込まれた差別・被差別体験を洗い出し、差別状況の変化とアイデンティティ模索の現在をリアルに描き出す。地域の“声”を活かす組織作りと“声”を聞くライフストーリー・プロジェクト二〇年の活動を総括する。

目次

1章 差別の中を生きる(戦中・戦後を生きる;差別経験の語り方)
2章 「太鼓の里」から東京へ(皮革の「技」をもって;皮革業の変化と差別観)
3章 「伝統の技」に生きる(靴づくり・屠場;変化する生活世界)
4章 「部落」を伝える(親と子の苦悩;“部落”の語りがたさ)
5章 差別の「はざま」で(結婚・子育ての中で;差別の境界)
6章 アイデンティティを問う(若者たちの「自己認識」;アイデンティティ形成の困難)

著者等紹介

岸衞[キシマモル]
龍谷大学非常勤講師。公立高校教員、「(社)反差別国際連帯解放研究所しが」(設立1990年、解散2010年)事務局長を経て、現職

桜井厚[サクライアツシ]
立教大学社会学部教授。南山短期大学、中京大学、千葉大学を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

2
ふむ2022/08/03

世界はきっと輝いてみえる

1
差別問題に関わった人、とりわけ自身もしくは配偶者が差別を受けてきたという人々に対してインタビュー調査を行った本。様々な場所、境遇、年代の人々にアプローチされている。普通には聞きにくい、聞いても答えてくれないであろう話も記述されていて見えにくかった側面を浮き彫りにしている。差別を受けやすかった職業の内実についても記述されていて興味深かった。啓発系の本とはまた趣が違って個人的にはこちらのほうが読みやすかったと思う。2013/11/20

Verte

0
P202: 自らが<部落>の当事者、しかも<完全な>当事者であるためには、どうも自分の出自は十分ではない。被差別の体験がなくてはならないのだ2015/07/31

ほん

0
私より1、2世代上の方々に聞き取りを行った内容がまとめられている。こんなに理不尽なことがあったんだと思わずにはいられない。なんとなく周りと違うことに気づき、大人になって差別を知る生々しさもある。なぜ出身地だけで差別されるんだろうと憤りを感じながら読みすすめたが、後半の文書の言葉が目に留まった。 部落と知った途端、婚約者の親が反対した。その親も部落出身者が悪いとは思ってないけれど、世間が差別し、娘が苦労するのは嫌だと考えてしまうこと。親がこう考える気持ちは分からなくもないし、同時にとても怖いな、と思った。2018/08/28

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