バフチン言語論入門

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  • サイズ B6判/ページ数 234p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784796702423
  • NDC分類 801
  • Cコード C1010

内容説明

ユニークな言語論・記号論を明快・平易に説き、ポリフォニー・異言語混淆・カーニヴァルなどの対話原理に基づく、未来に開くバフチン思想の核心。

目次

生活のなかの言葉と詩のなかの言葉―社会学的詩学の問題によせて
西欧における最新言語学思潮
芸術のことばの文体論(言語とはなにか;発話の構成;言葉とその社会的機能)

著者等紹介

桑野隆[クワノタカシ]
1947年徳島県生まれ。1972年、東京外国語大学大学院スラヴ系言語専攻卒。現在、早稲田大学教育学部教授

小林潔[コバヤシキヨシ]
1968年山梨県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。元甲府市立甲府商業高校教諭。現在、早稲田大学第一文学部人文専修助手、マヤコフスキー学院および筑波大学非常勤講師(ロシア語)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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roughfractus02

2
1920-30年代に著者(複数的)はどう戦っていたのか? なぜ言語のフィールドなのか? 否、これは戦いなのか? ソ連体制が強化される歴史的コンテクストを念頭に読むと、著者(複数的)の柔軟な戦略が見えてくる。発話の次元や自由間接話法を西洋言語学の対比は対立なのか、どこに言語学から記号論への転換点があるのか、という逡巡が読む側の参加によって渦巻き始める。ドストエフスキーやラブレーを対象とした論文は、それを理論に閉じ込めてしまう危険も併せ持つ。が、書かれたものが政治文書と見なされる場合、言語論は実践なのである。2017/02/15

エジー@中小企業診断士

1
フィンランドで開発された心理療法「オープンダイアローグ」の理論的な根拠とされるバフチン。本書は言語論・記号論の入門的な論文5編を収録。以下一部引用。言語は人間の集団活動の所産であり、その全ての要素で言語を生み出した社会の経済的組織化をも、社会的・政治的組織化をも反映している。人類の社会的交通の物質化したかたちが我々の言語である。イントネーションは、あるシチュエーション中で話し手たちに存在している社会的諸関係の最もしなやかでかつ鋭敏な伝導体なのである。イントネーションとは社会的評価を音で表現したものである。2023/10/28

山島 小吉

1
発せられたあらゆる言葉は、話し手、聞き手、話題の対象の社会的相互作用の表現であり所産なのである。言葉は、周囲の状況と発話の意味づけに不可欠な社会的評価の共通(話し手と聞き手の間)の影響を常に受けている。その際、言葉の意味を大きく左右するのはイントネーションであり、言葉の持つ社会的価値を客観的なままでいかようにも左右する事が出来る。社会的評価により組織されている芸術的形式を客観的なままに能動的に作り替えるイントネーションこそが、主観偏重の芸術理論の目を向ける社会学的側面である。2013/06/01

あだこ

0
『ドストエフスキーの詩学』が分かれば読まなくてもよいかも2010/06/15

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