宝島社文庫
イラスト西洋哲学史〈上〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 204p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784796665964
  • NDC分類 130
  • Cコード C0110

内容説明

哲学は古代ギリシアから始まった。この世界はいったいなんなんだ、という疑問を徹底的に考え詰め、眼に見える世界を「水」とか「火」とか、一つの原因に還元してゆく思考は、どのようにして生まれたのか?そして、その後に現れたプラトンやアリストテレスといった巨人たちが、なぜ「形而上」の世界と格闘したのか。「意識の進化史」といってもよい西洋哲学史のスリリングな旅が始まる。

目次

はじめに 哲学とはなにか?
第1章 イオニア自然学とピュタゴラス(神話の暗い闇から陽光のごとくロゴスをもって哲学は生まれた;ミレトス学派の合理主義;ピュタゴラス派の数の神秘主義;パルメニデスの問い)
第2章 プラトンの二元論(ソクラテスとプラトンは対話によって世界のアルケーをイデアとした;イデアとはなにか?;ソクラテスとソフィスト;プラトンのイデア論)
第3章 アリストテレスの体系(アリストテレスは現実の世界を整理し、形相と質料の二元論によって説明しようとした;形相と質料;実体をどう説明するか?;アリストテレスの生命観と社会観)
第4章 神学という間奏曲(長い中世の間、ヨーロッパの知的伝統を保存したのは修道院だった;エピクロスとストア派;グノーシス主義と新プラトン主義;アウグスティヌスと終末論;トマス・アクィナスとスコラ哲学)

著者等紹介

小阪修平[コサカシュウヘイ]
1947年生まれ。66年東大に入学するも、全共闘運動の余波で本郷へ行かずに中退。以後五年のルンプロ生活を経て、79年から「流動」「宝島」等にモノを書きはじめる。主な関心領域は、マルクスからマンガ・SFまで世界すべて。2007年没

ひさうちみきお[ヒサウチミキオ]
1951年京都生まれ。血液型不明。河合玲デザイン研究所出身。染色図案のアルバイト等を経て上京。76年8月号の「ガロ」に、目蒲線西小山から投稿した作品が入選。以後、そのスクリーン・トーンを使わないていねいで美しい線画と欲情的な作品で熱烈なファンを獲得。京都在住。2008年現在、マンガ家・俳優として活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たか

9
書名にイラストと付いてますがイラストはそれほど多くはない。入門書としては十分な内容です。2016/12/05

えふのらん

2
小阪修平読書会にて。上巻はタレスからトマス・アクィナスまで。平易に記述しつつ形而上学に絞る等の単純化をせず、できるだけ多くの分野について紹介している良心的な本。プラトンやアリストテレスをイデア経由の政治哲学者として語っている概説書はこの本くらいなのではないか。近代哲学を重視しているためか、かなり中世哲学について省かれているのが気になるが、それを除けばかなりバランスのとれた本だと思う。東大中退でかつ全共闘とか経歴からものすごい異臭がするが、読んでいるうちは全然気にならなかった。2014/07/14

Hideki Ando

1
30年前の本だとは思えない。上巻では古代ギリシャ哲学の完成と近代哲学の直前である神学まで、体系的に解説がなされている。注釈が良い感じに軽くて面白い。2014/07/05

kota

0
上巻は哲学の始まりからアリストテレスまでのギリシャ哲学を描く。最初の哲学者は世界(コスモス)の根拠(アルケー)を問うた。タレスは「万物は水である」と。ピュタゴラスは眼に見えないもののうちにアルケーを求めた。ソクラテスとプラトンは世界のアルケーをイデアと言う。アリストテレスは偉大なのはなんとなくわかるが、偉大であることのアルケーは私にはまだ理解できていない。ひとまず、イデアあたりを説明できるようになると、哲学入門の扉を開いたと言えるようになるのだろうか。なんとなく哲学に興味が湧いている。2018/10/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/53501
  • ご注意事項