内容説明
離婚、交通事故、医療過誤…。他人事だと思い込んでいたトラブルが、ある日突然平穏な日常生活を脅かすとき、我われは最後の手段として、裁判所にその判断を委ねるしかない。しかし、その裁判を司る裁判官が、信ずるに値しないとしたらどうだろうか。「問題裁判」実例アンケートの結果をもとに、日本の裁判制度に巣食う問題点を、さまざまな視点から検証した話題の一冊、待望の文庫版化。
目次
1 トライアルエラー 間違いだらけの判決文(独占公開!日弁連「問題裁判」実例アンケート―頻発!トライアルエラー・シンドローム;問題裁判の“必然”を解剖する!―トライアルエラーはどうして起こるのか;科学的知識の欠如した裁判官―日本の裁判官は、軟らかい「アルミ」を硬い「鉄」に変えてしまう?)
2 裁判所は変われるか 司法改革のゆくえ(激突!日弁連執行部案賛成派vs反対派―ドキュメント「中坊・司法審路線批判」;裁判官の政治的自由―日本の裁判官はなぜ自由ではないのか;裁判官今昔物語―日本の裁判官はなぜ“血の通った”判決を書けなくなったのか! ほか)
著者等紹介
柳原三佳[ヤナギハラミカ]
’63年京都府生まれ。交通事故の取材を通じて損害保険や交通事故処理の問題性を追及するジャーナリスト。医療過誤訴訟の原告として闘った経験を持ち、現在は司法制度の問題点を市民の眼から取材中。著書に『示談交渉人裏ファイル』(情報センター出版局)、『交通事故のウソ』(宝島社新書)など
松永憲生[マツナガケンセイ]
’47年静岡県生まれ。ノンフクション作家。駒沢大学法学部卒業。著書に『怯える殺し屋』(宝島社)、『冤罪・自民党本部放火炎上事件』(三一書房)、『怪物弁護士・遠藤誠のたたかい』(社会批評社)など
寺西和史[テラニシカズシ]
1964年兵庫県生まれ。京都大学法学部卒業。’93年4月に裁判官になり、札幌地方裁判所判事補、旭川地方裁判所判事補を経て、98年4月より仙台地方裁判所判事補。著書に『愉快な裁判官』(河出書房新社)、共著に『自由のない日本の裁判官』(日本評論社)など
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