内容説明
人間とはなにか?私たちが生きるというのは、いったいどういうことか?今という時代を生きのびるために、そして根拠のあるよろこびと明るさをどこまでも持ちつづけ、問いを生きつづけるために、子どもの本を通して見えてくるものを等身大のことばと低い静かな口調で語りかけるもうひとつの児童文学入門。
目次
子どもの本のゆたかさ
今、なぜ子どもの本か
子どもの本に描かれる家族
生きる―しなやかに、したたかに、そして共に…
子どもがひとりでいる時
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
joyjoy
5
講演録。30年ほど前の本ではあるし、度々重複する内容もある。が、所々にハッとさせられる言葉があった。子どもの頃から外国の物語をよく読んだという著者、「…世界というのは、自分が生きている掛川の田舎だけではないということを、その時知った…言ってみれば空間のものさしがぐんと広がった…自分が生きている世界を相対化する眼を獲得させてもらった…それこそ生きのびるための、ひとつの力になった…」という話、自分もそうだったかも!と嬉しくなった。ピアスやカニグスバーグ、マーヒーなどの作品を、またゆっくりと読みたくなった。2024/04/30
スガミ
0
講演集。取り上げられている作品を書き出す作業をしながら通読。昨年聞いた講演よりも、全体として納得のいく論が多かった。上野暸、読まないとなぁ。2013/04/05
kapyo
0
ゲド戦記の訳者の本。共感できる部分が多くて、物語だけではなくて生き方にも言及してある部分が一味違うという感じ。人は他人の作った物語を生きたがるという言葉にぐっさりやられました。2011/02/04
ニワトリママ
0
私は子どもの本が好きだ。子どもの本というのは幸福のさまざまなありようを書いていると、著者はいう。子どもの本は、子どもだけでなく私たちおとなにも、どう生きたらいいのかという問いを投げかけてくる。子どもの本を子どもの本たらしめているものはいったい何なのか。小説とは何が違うのか。この本のタイトル「幸福の書き方」が答えを導いてくれる。2021/12/31
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