ガッシュ文庫<br> 追憶の庭

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ガッシュ文庫
追憶の庭

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  • サイズ 文庫判/ページ数 226p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784796401647
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「少し怖い人」だと思っていた彼は、思いのほか可愛らしい人だった―大学生の大和は、亡き祖父の家で捜し物をしている。それは日本画家だった祖父の唯一の人物画。けれど、祖父の同居人だったその家の現在の住人・閑野の不摂生を見かね、家事もすることに。涼やかな美貌の閑野と夏を過ごすうち知らず惹かれていった大和だが、閑野が祖父の愛人だったらしいことに気づいてしまう。祖父に心をとらわれたままの閑野の姿を見るにつけ、大和は苛立ちを覚え―。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tera。

9
想い人の雅号を愛猫につける敷島がいじらしく、『君のそばにいて』では鼎山の敷島への惜しみない愛情が感じられた。対して孫である大和が僅かなお金で祖父の事を売ろうとしていたのが情けなかった。一生一人を想い続け、相手を想い絶縁をした敷島は一途で健気でがありながら、妻を裏切り傷付けた残酷な 一面があり、その結果が一人で死んでいく事に繋がったのは当然だと思う。寧ろどこかで敷島を許していたように感じる、大和の父親の心が広いように思えるのだ。2013/09/08

IENEKO

9
家を出たお祖母さんの気持ちはわからないでもないのですが(肉体関係がある浮気の方がマシ、というやつでしょうね)息子たちは父親が亡くなる時にも拒絶するなんて、要するにものすごく情の強い一族だってことですよね。ゼロor100みたいな感情の傾け方をしている。そんな家族の愛憎やお祖父さんの純愛に比べると、年下家政婦攻の恋愛の方は唐突感が否めません。先がいろいろ心配。鼎山のエピソードの方がしっとりしていてタイトルに合っていた。2011/08/29

judy

8
萌え★★★イラスト★★★★全体★★★:閑野と祖父との関係を疑って~の真実が、斜めに予想を裏切り新鮮でした。ノンケな大和が閑野に対し、恋情への移行がちょっと唐突。閑野の愛人関係を疑い、祖父への対抗心から急に意識し始めたように感じたんですよね。この主役CPに萌えたというより、祖父の純愛が切なくて、一番印象に残った。祖父の思い、家族の思いが感情に流れてきて、複雑だし切ないよなあ…。短編で曖昧だった閑野視点がある事で、大和と祖父への思いが、より補完されて良かった。2011/05/26

さち

7
画家であった祖父の葬式で祖父の同居人であった閑野と出会った大和。不摂生な閑野の世話をやくうちにいつしか惹かれていくのだけど、気になるのが祖父との関係。その関係が意外とあっさり解けてしまったのが少し物足りない。淡々とした雰囲気は好きなんだけどメインのカプよりもその亡き祖父と彼の想い人への純愛の方がが切なかったからかなぁ。あとは存在感たっぷりの鼎山。鼎山のエピソードに一番ほろりときた。うん、そうなるとやっぱりメインの2人が若干薄かったかな…?繊細な雰囲気に梨さんの挿絵はぴったりだった。2011/08/12

みずほ

7
評価 小説★★★☆☆ 挿絵★★★★☆ 大学生×翻訳家。年下攻。邂逅もの・・・上の世代で叶わなかった恋を下の世代で叶えるというロマンチックな設定やレトロな雰囲気は好みなのだが、二人の恋よりも周囲に気になることが多すぎて、萌えを拾いきれなかった。画家の祖父が家族から捨てられる程酷い夫、父だったとは思えず、家族酷すぎね?とか、そんなに頑なで、ゲイに偏見ある家族に、二人の仲を知られたらどうなるのか?とか、准教授は幻の絵はあっさり諦めたのか?とか。猫のエピソードは良かったけどね。梨さんの繊細な挿絵は素敵だった♪2011/05/09

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