語られなかった敗者の国鉄改革―「国労」元幹部が明かす分割民営化の内幕

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  • サイズ B6判/ページ数 351p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784795849921
  • NDC分類 686.3
  • Cコード C0095

内容説明

JR発足一年前のあの日、すでに崩壊への「切符」は切られていた。国鉄分割民営化の渦の中で自壊した国鉄最大労組「国労」。その敗北を招いた激しい内部抗争、いびつな労使関係、そして国家の思惑とは―。敗者側が初めて語る「苦悩の国鉄改革史」。

目次

第1章 国労という巨大組織―1956~1965
第2章 マル生運動との闘い―1968~1971
第3章 国労活動家としての日々―1971~1972
第4章 スト権奪還闘争―1974~1976
第5章 国労中央執行部―1977~1982
第6章 若き国労企画部長―1983・8~1985・10
第7章 崩壊への序曲―1986・1~1986・7
第8章 最後の賭け―1986・7~1986・9
第9章 修善寺臨時大会―1986・9~1986・10
終章 最後の仕事―1986・10~1925・5

著者等紹介

秋山謙祐[アキヤマケンスケ]
1942年生まれ。静岡工業高校定時制卒。1964年国鉄入社、同年、国鉄労働組合(国労)に加入。静岡県労働組合評議会常任幹事、国労静岡支部書記長、同中央執行委員を歴任し、1983年、41歳という異例の若さで国労本部企画部長に就任。組合員二十数万人を擁する国労において、労働運動の企画立案を一手に取り仕切る。国鉄分割民営化反対闘争敗北の後、日本鉄道産業労働組合総連合(鉄産総連)結成に参画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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R

5
凄まじい本だ。 国鉄分割民営化に潜む政府と財界の思惑。 国鉄労働組合の急激な力の弱まり。それがその後30年余り日本社会の労使関係をことごとく貧しい物にさせたか…。これを当事者が語る貴重さを身に染みて感じる。面白い。2019/06/27

鼻毛カッター

3
巨大労組がこんなにあっさり追い込まれるのか、という感想。キーマンとして、重要な場面だけチラっと登場する葛西敬之(現JR東海会長)の手腕が目立つ。最後の旧国労主流派と旧鉄労の合同を促すあたりは魔王のような感じがして恐ろしかった。匿名のあるキャリア官僚の発言、というのはほとんどが葛西氏の発言のようだが…。全体的にはちょっと著書の自己擁護が強いような。2010/08/27

tenorsox

2
国鉄の分割民営化を国労(国鉄の中で最大の勢力を誇った労組で、最後まで抵抗を続けた)の立場から振り返ったもの。 国労が何故そこまで力を持ち政治色を強め過激化していったのかを知りたかったのだが、そこはありきで話が進む。むしろ強大だった国労が崩壊していく過程、貧しかった著者が国鉄に職を得て成長していく過程が中心。加えて「政治家は新幹線でなく新幹線工事を求めている」の通り、癌は彼らだけではないとの主張に納得。 先の「国鉄改革の真実」の著者葛西氏(要するに敵方)から書くことを勧められたとのエピソードも。2015/10/20

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