内容説明
きみょうなお面をかぶった、シラカバの精のような少女ミンチュウに、ぼくは出会った。雪にうまる国境の町グアンノンシャンでくりひろげられる民族をこえた少年少女の友情と感動のロマン。日本児童文学者協会賞・サンケイ児童出版文化賞受賞。
感想・レビュー
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へくとぱすかる
50
昭和19年の日本軍が支配するロシアとの国境の村。緊張の真っ只中、ことばこそ通じなくても、ロシア人を母に生まれた村の少女、リー・ミンチュウと「ぼく」は、子ども同士自然に交流し、互いのことを学んでいく。そんな日々を壊していくのは大人の疑心であり、戦争という存在。短いながらも、「ぼく」の心に深く刻まれた日々は、雪景色のように印象的。これと対照的に、支配する側の強権の残酷さにはやりきれない。そして時代も坂を転がり落ちるように変わっていく。2019/11/30
