内容説明
天皇に関する群書の中で、本書がユニークな1冊となっているのは、著者平野三郎氏の天皇に対するパトス(情意)の距離がきわめて短かく、かつ、明確だからである。著者は憲法調査の渦中に身をおいていたこと、行政の長であったことの経験を視座にすえて、天皇の日本歴史における位置、政治との関係、そのお人柄をじつに鮮明にわれわれに伝えてくれる。戦後生まれの日本人にも共感を呼ぶノンフィクションノベル。
目次
ただ一度の怒り
皇族の宿命
天皇の父
生物学の鬼
天皇のベストセラー
象徴の美学
源泉は天皇である
帝王学
中国へ行きたい〔ほか〕