内容説明
ガラスケースにかざられた小さなおさじさんは、ケースからにげだして、女の子をさがすたびにでかけました。町でかわいい女の子とあったおさじさん、いっしょにうちへいきました。ごはんのときも、おちゃのときもふたりはいつもいっしょ。たのしいくらしがはじまりました。ところが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
43
銀細工師のおじいさんが作ったおさじさん。可愛い女の子と出会い、幸せに暮らしていました。ところが……。阪神大震災を扱ったお話。女の子とも別れ別れになってしまいますが、ラストはほっとしました。松谷みよ子さんの文章が温かい。2025/05/13
ぶんこ
31
銀細工師のおじいさん、可愛い女の子のためにと、バラの彫刻をしたおさじを作りました。他の宝飾品と一緒にガラスケースに飾られましたが、おさじさんはケースに居るのが嫌で逃げ出し、可愛い赤ちゃんのまみちゃんと出会い、思わずお膝にダイブ。まみちゃんとおさじさんの睦まじい毎日。ところが突然大地震が!離ればなれになってしまいますが、探し歩いて数日後、まみちゃんの鳴き声が!避難所で再会。絵本としては題材がきついですが、これも現実。小さい子たちに伝わるといいな。2025/05/01
遠い日
15
出版された時期と描かれた内容から、阪神淡路大震災を下敷にしたお話だと思う。ささめやゆきさんの絵はかわいいけれど、地震のすさまじさと別れ別れになった家族、ペット、道具など悲惨な状況はしっかり伝わる。モノにとっても平穏な日常が幸せだったことを訴えるメッセージを感じます。2016/05/30
ヒラP@ehon.gohon
13
おさじは使われるものですね。 宝石と一緒に入れらたガラスケースから逃げ出して、一緒に暮らせる人を捜し歩いたおさじさん。 でも、このお話が阪神淡路大震災のことを扱っているとは知らなかったので、予想外の展開にびっくりしました。 地震で気を失ったおさじさんが、避難所にいる持ち主と再会するまでの旅には感動しました。 愛着のある道具には、持ち主に対する愛があるのですね。2016/11/18
絵具巻
8
文京区立根津図書館で借りました。2015/10/08