無責任の新体系―きみはウーティスと言わねばならない

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  • サイズ B6判/ページ数 214p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794970763
  • NDC分類 304
  • Cコード C0095

出版社内容情報

丸山眞男、和辻哲郎、ロールズ、アレントらのテクストを読みつつ、匿名性の可能性と限界について考察するフリーター系社会超批評海外に出かけテロリストの人質になると「自己責任」論が叫ばれる一方、甲子園球児の不祥事が発覚するとそのチームが不出場となるように「連帯責任」の縛りも強い。若者は、社会から同時に押しつけられる「責任論」とどう対峙すべきなのか? 自由に生きる道はあるのだろうか? 丸山眞男、和辻哲郎、高橋哲哉、加藤典洋、ロールズ、アレント、レヴィナスらのテクストを読み解きつつ、日本社会における匿名性の可能性と限界について考察するフリーター系社会超批評。作戦名は「ウーティス(誰でもない)」。

序 ウーティスという責任
第一章 日本の無責任
第二章 間の熟読者たち
第三章 ペルソナの逆説
第四章 演劇モデルを反駁す
第五章 匿名の現代思想
第六章 正義と第三者
第七章 そしてヴェールへ
第八章 楽しいテクスト論

荒木優太[アラキユウタ]
著・文・その他

内容説明

海外に出かけテロリストの人質になると「自己責任」が叫ばれる一方、甲子園球児の不祥事が発覚するとそのチームが不出場となるように「連帯責任」の縛りも強い。若者は、社会から同時に押しつけられる2つの「責任論」とどう対峙すべきなのか?自由に生きる道はあるのだろうか?丸山眞男、和辻哲郎、高橋哲哉、加藤典洋、ロールズ、アレント、レヴィナスらのテクストを読み解きつつ、日本社会における匿名性の可能性と限界について考察するフリーター系社会超批評。

目次

序 ウーティスという責任
第1章 日本の無責任
第2章 間の熟読者たち
第3章 ペルソナの逆説
第4章 演劇モデルを反駁す
第5章 匿名の現代思想
第6章 正義と第三者
第7章 そしてヴェールへ
第8章 楽しいテクスト論

著者等紹介

荒木優太[アラキユウタ]
1987年東京生まれ。在野研究者(専門は有島武郎)。明治大学文学部文学科日本文学専攻博士前期課程修了。Web媒体を中心に、日本近代文学関連の批評・研究を発表している。2015年、「反偶然の共生空間―愛と正義のジョン・ロールズ」が第59回群像新人評論賞優秀作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さえきかずひこ

11
著者は2015年にロールズの正義論を論じた『反偶然の共生空間』でデビューした。この論文はわが読書会で著者本人に解説してもらったにもかかわらず理解が難しかった。だから、いつか読み返そうと思いながら、ずっと再読しあぐねている。そんなことを第5章を読んでいるときに思い出した。荒木さんはアレントやレヴィナスを引き合いに出して責任や正義といった人間の倫理について考察を続けているし、これからも続けていくのだろう。ぼくも地道に"物語を読むこと"を続けていこうと思う。彼に決して及ばないのは明白なのだが、まずはカントかな。2019/03/27

shouyi.

5
最近、富に価値を下げている「責任」の所在を探すことから始まり「自己」の意味まで考えさせてくれる。哲学は素人と言いながら、さまざまな思想家、評論家の言説を取り上げ的確な論を展開している。荒木優太注目していきたい。2021/06/20

糸くず

4
和辻哲郎の間柄論→アレントのペルソナ論→レヴィナスの「顔」まではサクサクと読み進めたのだが、ロールズの「無知のヴェール」からのテキスト論の流れがうまくたどれなかったというか、責任論から物語論への転換が今一つピンときてないというか。神の視点のような高みからの公平性ではなく、違う角度からの読みが幾重にも折り重なる広がりからの公平性を志向すべきで、無知な大衆の文脈を無視した無責任な読みに、そうした水平的な公平性への糸口を著者は見ている。しかし、大衆は無知だからこそ誰かの読みに寄りかかって満足するのではないか?2020/10/16

古戸圭一朗

2
とても読みやすいのだが、一読して理解できたかというとかなり怪しい……。個人に責任を追及する「自己責任」は、実は「無責任の体系」とつながっている。責任概念を如何に精緻化しても「無責任」という網から逃れるのは難しい……。その網から逃れる道があるとすれば、視点を変えて無責任という体系を利用するのはどうか、そしてそのヒントとしてロールズの「無知のヴェール」を引用している。と思う。これが「正しい」読みなのかわからないが、著者が言うように、「頭の悪い読者」の一人として、この無知かもしれない読みをとりあえず記したい。2019/03/13

Mealla0v0

2
非常に軽快な文体で、論理展開が面白い。本書では、責任の過剰さが結局は無責任に帰結するという問題提起から始まり、和辻やアレント、レヴィナス、あるいは歴史主体論争を題材として、責任/無責任をめぐる「主体化」(著者はこの語を述べてはいないが)の問題が語られている。《無責任は責任を自問する責任という二重化した責任の、その二重性を支える間の距離を切り開く》。無責任な匿名の存在とは、すなわち、「誰」でもない者は、「何」にでもなれるというのだ。2019/03/09

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