海が呑む―3.11東日本大震災までの日本の津波の記憶

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海が呑む―3.11東日本大震災までの日本の津波の記憶

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  • サイズ B6判/ページ数 213p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794967725
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

丹念に集められた被災体験談。日常生活に不意に襲来する大津波の恐怖を文芸的筆致で描いたルポルタージュ集。佐野眞一氏推薦!

三陸海岸、紀伊半島、奥尻島――。近現代日本を襲った巨大地震津波の傷痕を訪ねて、被災した人々の体験談を丹念に集め、時と共に忘れられがちな大津波の恐怖を文芸的筆致で仕上げたルポルタージュ集。特別寄稿として、津波被害の大きかった大船渡在住の医師であり、新約聖書を気仙地方の方言〈ケセン語〉に訳したことで知られる山浦玄嗣氏の「3.11巨大地震津波体験記」を収める。


佐野眞一氏(ノンフィクション作家)推薦!

津波は大災害をもたらすとともに、人を夢魔のような幻想に誘う。エドガー・アラン・ポーの『メエルストルムの渦』は、海の底に引き込まれる恐怖感で髪の毛が真っ白になった漁師が魅惑的に描かれている。この『海が呑む』も、日常生活に不意に襲来する大津波が白昼夢にも似た味わいで描写されている。

「胡麻汚しした巨大な蒟蒻のような波が……背をぬるぬる光らせて中空まで持ち上がり迫っていた。小高い鉄道の路床を夢中で這いのぼり……余勢を駆った波頭は、岸壁からのり上げ一切を呑み尽くした」。この形容は、芥川賞の候補に二回あがった幻想文学者でなければできないシュールな表現である。恐怖のすぐ裏に甘美さが張りついていることを見逃してはならない。

本書に併録された、新約聖書を気仙地方の方言の“ケセン語”に翻訳したキリスト者にして医師の山浦玄嗣氏が記した「3.11巨大地震津波体験記」も、当事者ならではのディテールが満載されていて必読である。

はじめに
海が呑む(?T)――三陸海岸(岩手県三陸町綾里、大船渡町)
海が呑む(?U)――津軽半島、秋田県能代市
海が呑む(?V)――紀伊半島(三重県尾鷲市、和歌山県有田郡広川町・湯浅町)
奥尻島悲歌――北海道奥尻郡奥尻町
特別寄稿 3・11巨大地震津波体験記(山浦玄嗣)
これから――エリ・エリ・レマ・サバクタニ(山浦玄嗣)

【著者紹介】
作家・翻訳家。1936年東京生まれ。1960年東京大学文学部卒。1965年同大学院博士課程終了。現在、國學院大学名誉教授。フランス世紀末文学、とくにアルチュール・ランボーを研究。1971年、「渋面の祭」「触れられた闇」が続けて芥川賞最終候補作品となり、小説集『ガラスの夏』(角川書店)を刊行。ほかに『埋もれた時』(河出書房新社)、『悪夢「名画」劇場 ?T・?U』(行人社)、この2点より抜粋して文庫本とした『悪夢小劇場 ?T・?U』(新潮文庫)、上記本の集成として『悪夢百一夜』(ウチヤマ出版)、評伝『坂本龍馬とその時代』(新人物往来社)、『石原莞爾独走す』(新潮社)などの著書がある。また、翻訳家としてJ・ヴェルヌ『海底二万海里』(角川文庫)、F・ボワイエ『禁じられた遊び』(角川文庫)、『ランボー全集』(共訳、人文書院)などを手掛ける。

内容説明

悪夢のような恐怖を描くルポルタージュ!丹念に集められた被災体験談。本書に併録された、新約聖書を気仙地方の方言の“ケセン語”に翻訳したキリスト者にして医師の山浦玄嗣氏が記した「3.11巨大地震津波体験記」も、当事者ならではのディテールが満載されていて必読である。

目次

海が呑む(1)―三陸海岸(岩手県三陸町綾里、大船渡町)
海が呑む(2)―津軽半島、秋田県能代市
海が呑む(3)―紀伊半島(三重県尾鷲市、和歌山県有田郡広川町・湯浅町)
奥尻島悲歌―北海道奥尻郡奥尻町
特別寄稿 3・11巨大地震津波体験記(山浦玄嗣)
これから―エリ・エリ・レマ・サバクタニ(山浦玄嗣)

著者等紹介

花輪莞爾[ハナワカンジ]
作家・翻訳家。1936年東京生まれ。1960年東京大学文学部卒。1965年同大学院博士課程修了。現在、國學院大学名誉教授。フランス世紀末文学、とくにアルチュール・ランボーを研究。1971年、「渋面の祭」「触れられた闇」が続けて芥川賞最終候補作品となり、小説集『ガラスの夏』(角川書店)を刊行

山浦玄嗣[ヤマウラハルツグ]
医師、ケセン語研究者、キリスト者。1940年、東京市大森に生まれ、岩手県気仙郡越喜村および同盛町(現・大船渡市)に育つ。東北大学医学部、同大学院医学研究科外科学専攻卒。1981年、東北大学抗酸菌病研究所放射線医学部門助教授に就任。宮城県で医療法人病院長を歴任し、1986年、郷里の大船渡市盛町において山浦医院開業。故郷の気仙地方の言葉「ケセン語」の提唱者として、『ケセン語入門』(日本地名学会「風土研究賞」受賞)、詩集『ケセンの詩』(岩手県芸術選奨受賞)、『ケセン語大辞典』(岩手日報文化賞“学芸部門”受賞)などの著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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とりもり

1
はっきり言ってルポとしては失格。最初の方はまだいいが、途中から著者の心霊体験が出てきて、「霊に導かれてここまで来た」とか何とか…。どうでもいい話が多過ぎ。吉村昭の「三陸海岸大津波」のような、淡々と筆が進む故に圧倒的な迫力を感じる本とは雲泥の差がある。但し、併録された山浦玄嗣氏の3.11体験記は素晴らしく、当事者でしか語り得ない切迫感に満ちている。特に、「がんばれ!」の大合唱に対する異論は、被災者の生の声として本当にその通りだと思う。この体験記だけでも一読の価値あり。(体験記に)★★★★★。2012/02/11

quintia

0
収録作はどれも単純な記録ではなくて、記憶や記録《に関する物語》である。筆者は「記録を残す」ために書いてはいない。自分の中の何がこうも自分を突き動かすのか? という点を文の端に残している。新しく収録された寄稿も同じ。「なぜ都会からきた人はこんなことを聞くのか?」という疑問ののち「なぜ自分たちはこのような土地に住むのか?」という自問に至った時、この寄稿は体験記から離れていく。この本の価値は《そこ》に存在する。2012/05/16

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