晶文社ミステリ<br> 絹靴下殺人事件

晶文社ミステリ
絹靴下殺人事件

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794927408
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

ロンドンに出たまま消息を絶った娘の行方を探す父親の手紙に動かされ、ロジャー・シェリンガムが調べてみると、劇場でコーラスガールとして働いていた彼女は、数週間前に絹のストッキングで首を吊って死んでいたことが判明する。しかし、同様の事件が続発していることを知り、疑惑を抱いたシェリンガムは独自に調査を開始、やがて若い女性ばかりを狙う絞殺魔の存在が浮上する。無差別殺人に取り組んだバークリーの才筆は、ここでもテーマに強烈な一ひねりを加えている。

著者等紹介

バークリー,アントニイ[バークリー,アントニイ][Berkeley,Anthony]
1893‐1971年。イギリスの作家。ユーモア作家として出発した後、バークリー名義で『毒入りチョコレート事件』『第二の銃声』など技巧を凝らした本格ミステリ、アイルズ名義では『殺意』『被告の女性に関しては』などの犯罪心理小説を発表、大戦間の黄金時代探偵小説の頂点を極めるとともに、以後のミステリの流れにも大きな影響を与えた

富塚由美[トミズカユミ]
群馬県生まれ。日本大学大学院文学研究科修了。翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

40
ヴェイン事件で敗北を味わわされ、捜査機密として情報を隠すモーズビー警部を「ぎゃふん!」と言わせるべく、シェリンガムは連続する婦女のストッキングによる絞死事件を調べる。ミステリーとしては常套ですが、あの罠は本当に際どくてハラハラしたな~。そしてラスト一文に「ぎゃふん!」(笑)2014/04/06

koma-inu

25
1点 探偵シェリンガム第四作。前作で打ちのめされたシェリンガムが、サイコパス的な連続殺人に挑みます。他の作品と違い、多重解決、意表をついた結末は無く、作者には珍しい正統派のミステリ。逆に驚きがなく、拍子抜けしました。ラストのシェリンガムの刑事への言葉「探偵小説を読まなさすぎるのさ」は、前作と対になるコメントですので、前作を読んでから本作を読むべきです。2021/09/30

星落秋風五丈原

21
探偵だって完璧じゃない。ホームズは「あの女性(the woman) 」アイリーン・アドラーをとり逃がし、ポアロには「チョコレートの箱」という戒めのエピソードがある。けれどそこで、本篇の主人公・シェリンガムが登場し、 「やあ、あなた達も失敗を?実は私も9か月ほど前にねぇ…。」などと自分の体験を述べたら、どうなるか? 賭けてもいい。きっと二人の探偵は、彼が誰かを知るやいなや、「君と一緒にされたくない。」と言わんばかりに振り返り、無言でその場を去ったろう。 2004/05/25

ぽんすけ

19
面白かった!シェリンガムシリーズはどれもスピード感があって、私は中だるみせずに読むことができている。犯人の心理面に重きを置いて捜査するロジャーと、物的証拠に基づいて捜査を進めるモーズビーを代表するスコットランド・ヤードとの対比も面白く、読んでいてどっちの理屈もわかるので、今度はどっちが先に真相に辿り着くのが早いか楽しめるのも好ポイント。又ロジャーと登場人物の会話の楽しさもこの作品に彩りを添えている。前巻のモーズビーの台詞「探偵小説を読みすぎるんですよ」の対句となる台詞が作品の最後で聞けて思わずニンヤリ2025/01/21

kyoko

17
主人公が謎を解き明かすとは限らない、というセオリー破りを知ったからには、今回も半分眉唾でロジャーの捜査を見ていた。案の定・・・。しかし最後のショッキングな場面からの逆転は鮮烈かつ衝撃的で、それまでのイライラ、やきもき、どうせまた失敗するんでしょ感を払拭してくれた。しかし最後の一文…探偵小説を読みすぎなのか(前作)、読まなすぎなのか(本作)。勝どきだよこれは。読者へのプレゼントでもある。シリーズで読むおもしろさ。2021/09/15

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