出版社内容情報
電子メディアが本にとって代わるとき何が起こるか? 子供の成長に読み書きの文化はどんな意味をもっているか? それが衰えるとき,なぜ暴力と破壊が生まれるのか? メディアと人間性の発達との関係への深い洞察から生まれた書物復興への熱い提言。
私たちは識字について、根本的な再定義が必要である。識字を形成する際に口承の果たす役割の重要さの再認識がそこには含まれている。社会が識字のあらゆる外見を備えながら、その社会の支配的メタファーとしての本を捨ててしまうということが何を意味するのか、根本的に吟味する必要がある。自己を見るための最も主要なメタファーとして、コンピュータが本にとって変わるとき、何が起こるか理解しなければならない。自己が存する場所である内的空間の重要性を論じるのに、その内面を識字がどのようにして形成にてきたのかということに触れないわけにはいかない。(第4章「電子メディア時代と「人間」の変容より)
・1999年 3月 20日付 季刊トップ、養老孟司氏評
・「自己形成としての識字文化を検証」(読売新聞 98.11.15 馬場錬成氏評)
・東京新聞 98.11.22 津野海太郎氏評
・「大切な言葉の人間関係」(高知新聞 98.11.29 宮崎清孝氏評、同記事多数掲載)
・朝日新聞98.12.26 「天声人語」
・「出版ニュース」99.1下/「新風」98.12月 /「ジャーナリスト」99.2.25 奥田史郎氏評/「望星」99.4月 大澤澄子氏評/「生活指導」99.5 高橋大助氏評/「ウィークリー出版情報」99.3.5 川上博幸氏評/「月刊百科」99.7月 「読書」を考えるためのブックガイド/「げんき(エイデル研究所)」2000.12.25 紹介 特集・考える力は声の文化から/「アルテイア(日本基督教団出版局)」2001.3.1 岡本知之氏評
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【関連書籍】
『 マス・コミュニケーション理論 』 バラン、デイビス著 (上巻3780円 下巻3465円 2007.5月)
『 MI:個性を活かす多重知能の理論 』 H・ガードナー著 (定価3465円 2001)
『 間違いだらけの学習論 』 西林克彦著 (定価1890円 1994)
【書物復権 2007】
『 日常生活の認知行動 』 J・レイヴ著 (定価3780円 初版1995を復刊)
内容説明
人間性の発達にとって文字はなぜ大切か。電子メディアの危険性はどこにあるのか。
目次
第1章 消えゆく口承世界―ことばが知覚を形成する
第2章 文字の発明―識字は分離する
第3章 遊びとしての語り―ことばはたわむれる
第4章 電子メディア時代と「人間」の変容―コンピュータが本にとってかわるとき、何が起こるか
第5章 識字の衰退と跋扈する暴力―殺人は快楽だ
第6章 口承世界を育む母性―「乳があふれる胸」へ
第7章 家族と識字―識字への道は口から始まる
感想・レビュー
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