出版社内容情報
なぜ、「質問をすること」が大切なのでしょうか。この問いに対して、義務教育、大学、ビジネス界で大きな影響力をもった三人の著名人が答えています。
「私たちがもっている知識は質問の結果です。実際、質問をすることは人間がもっている最も重要な知的ツールです。〔中略〕このような大切な知的ツールを、学校では教わらないのです」(ニール・ポストマン、元ニューヨーク大学教授)
「人間の基本的なスキルは、解釈と探究に必要な、ものごとを分析する力です。言い換えると、どのように質問したらいいかを知っていることです」(レオン・ボットスタイン、元バード・カレッジ学長)
「最も頻繁に起こるマネジメントの問題は、正しい答えを見つけることができないということではなく、よい質問が浮かばないことです」(ピーター・ドラッカー)
本書では、このように大切な質問づくりのスキルが容易に身につけられる方法をていねいに紹介しています(その中には、学校や大学教育や社会や日常生活で軽視されている優先順位をつけるスキルも含まれています)。このスキルの習得は、これまで生徒たちに自分で考えさせようと「発問づくり」に時間とエネルギーを割いてきた教師が、生徒たちのサポート役になることで可能となります。その結果、教師に依存していた生徒たちの学びは、主体的かつ自立的な学びに転換します。
最近、頻繁に見かける教育用語を使えば、これこそ「究極のアクティブ・ラーニング」と言えます。「質問づくり」を習得することで、「二一世紀スキル」「イノベーターに求められるスキル」「社会人基礎力」「EQやライフスキル」「民主主義を実践するためのスキル」といった現代人に最も求められている力も身につきます。ぜひ試してみてください。(よしだ・しんいちろう)
【著者紹介】
Dan ROTHSTEIN ハーバード大学教育大学院卒業後、コミュニティ・オーガナイザーや都市計画家として活動。
内容説明
多くを問う者は、多くを学び、多くを保持する。民主主義を実践するためのスキルとして、これほどインパクトの大きいものはない。
目次
はじめに
第1章 質問づくりの全体像―多様な思考力を磨く方法
第2章 教師が「質問の焦点」を決める
第3章 質問づくりのルールを紹介する
第4章 生徒たちが質問をつくる
第5章 質問を書き換える
第6章 質問に優先順位をつける
第7章 質問を使って何をするか考える
第8章 学んだことについて振り返る
第9章 教師や指導者へのアドバイス
第10章 生徒もクラスも変化する―自立した学び手たちのコミュニティ
おわりに―質問と教育、質問と民主主義
著者等紹介
ロススタイン,ダン[ロススタイン,ダン] [Rothstein,Dan]
ルース・サンタナとともにThe Right Question Institute(正問研究所)の共同代表。長年、対象としていた人びとから学び、そのノウハウをコミュニティ・オーガナイザーや都市計画家として、より効果的な市民参加や民主的な社会システムの構築に応用してきた。全米各地だけでなく、イスラエルでも仕事をしたことがある。ハーバード大学およびハーバード大学教育大学院(博士号取得)卒
サンタナ,ルース[サンタナ,ルース] [Santana,Luz]
生活保護を受けて家族を育て、工場労働者として働き、そして学校に戻って卒業し、大学・大学院(Springfield College)で学び、自分自身の体験をモデルとして、多くの人と共有する活動を展開している。今は母校で教えてもいる
吉田新一郎[ヨシダシンイチロウ]
「まちづくり・コミュニティづくり」をしていた。それ以降は、政府開発援助→NGOによる海外協力→国際理解教育(環境、開発、人権、平和、異文化理解、未来教育)→組織・人材開発(教員/職員/社員研修)→子どもたちがワクワクする国語の授業(『作家の時間』と『読書家の時間』の紹介)→子どもたちがワクワクする算数、社会科への応用などを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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