出版社内容情報
★国際市場の次の主役は「小売業」!研究者・ビジネスマン必携の画期的入門書!
本書は、「小売業の国際化」に関する稀少かつ画期的な入門書である。これまで企業のグローバル化と言えば、製造業のそればかりが注目されてきた。しかし、世界最大のスーパーマーケットチェーン「ウォルマート」の、日本をはじめとするアジア市場における惨敗は記憶に新しい。なぜ、ウォルマートは失敗したのか? また、セブン‐イレブン・ジャパンなど日本の小売各社も次々と海外市場への参入を果たしているが、その将来はどのように展望されるのだろうか?著者は、グローバル経済におけるマーケットの国際化の今後の主役は、製造業だけではなく小売業を含むサービス業になると予測している。そして、「小売業は各地域の文化と深く結びついており、その地域の人々の生活パターンを理解せずには小売流通システムも理解できない」という点を強調している。本書では、著者が20年以上にわたり世界各地で行ってきたフィールドワークをもとに各国の小売事情がきわめて具体的に分析されており、小売をめぐる「地域」と「国際化」の連関を理解する上で多くの示唆を与えてくれる。小売業の国際化を考える上での基礎的な理論やフレームワークを踏まえて、世界10ヵ国以上の小売流通システムを詳細に紹介している本書は、このテーマに関心を持つ研究者・学生・大学院生のみならず、海外市場進出を検討している小売企業にとっても最適の入門書となるはずである。さらに、各国の小売流通システムや消費パターンについての有益な情報が数多く盛り込まれている点で、国際市場マーケティングと販路開拓に苦心している製造業関係者にとっても貴重な指針を与えるだろう。企業のマーケティングは、最終出口である小売を押さえることではじめて完成する。したがって、小売流通システムとその国際化を理解することは、流通業にとどまらずあらゆる企業のビジネスにおいて最も重要なプロセスを把握する第一歩となるだろう。(訳者 崔 容熏)
内容説明
次の国際市場の主役は「小売業」。世界各地の流通事情を詳説した、研究者・ビジネスマン必携の画期的入門書。
目次
小売の国際化
小売の戦略的国際化に関する包括モデル(SIREモデル)
立地要因
国際文化と人間の行動
発展途上国の小売業
ライセンシング、フランチャイジング、戦略的提携
多国間提携における小売業
アメリカにおける小売業
イギリスおよびオランダにおける小売業
ドイツとフランスにおける小売業
スペインとイタリアの小売業
香港と台湾の小売業
中国の小売業
韓国の小売業
インドの小売業
著者等紹介
スターンクィスト,ブレンダ[スターンクィスト,ブレンダ][Sternquist,Brenda]
現在、ミシガン州立大学国際小売講座の主任教授。20年以上、日本、中国、インドなど世界各国の小売流通システムと小売企業の国際化に関わる諸問題を研究してきた。「Journal of Retailing」をはじめ、流通関係のトップジャーナルに小売国際化に関する多数の論文を発表してきた。2004年には、全米小売連合が最も優れた小売教育者に授与する「First National Outstanding Retail Educator」に選定されており、2006年からは中国精華大学の小売研究センターの執行委員も兼ねている
若林靖永[ワカバヤシヤスナガ]
1961年生まれ。京都大学経営管理大学院教授・京都大学大学院経済学研究科教授。京都大学経済学部、京都大学大学院経済学研究科修士課程、同博士後期課程を経て博士(経済学)。京都産業大学専任講師、京都大学経済学部助教授を経て現職
崔容熏[チェヨンフン]
1967年生まれ。同志社大学商学部准教授。韓国外大、京都大学大学院経済学研究科修士課程、同博士後期課程を経て経済学博士。1999年4月より福井県立大学経済学部専任講師、同准教授を経て2008年4月から現職。2005年から2006年にかけミシガン州立大学招聘研究員。研究分野はマーケティング・チャネル、製販統合、産業財ブランドなど(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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