出版社内容情報
★女優の藤原紀香さんがスウェーデンのエコ生活を取材するため、本書「幼児のための環境教育」で紹介されている、首都ストックホルム郊外にある「ムッレボーイ園」を訪問されました!
その三日間の感動体験の模様が、6/8(日)NHK総合テレビ・特別番組「SAVE THE FUTURE」にて放送されました。テーマ「エコライフはカッコイイ !身近なことから始めよう !」
ポテトチップスやドッグフードにまで環境ラベルが付けられているスウェーデンは、人々があたりまえのようにエコライフを送る環境先進国です。それもそのはず、この国では保育園から環境教育が始まります。なかでもとてもユニークで先進的なのが、国民の五人に一人が経験している幼児向けの自然教室「森のムッレ教室」です。
子どもたちが森のなかで遊びながら自然を学ぶというこのムッレ教室は、50年前にスウェーデンの「野外生活推進協会」によってつくられました。教室ではトレーニングをつんだ大人のリーダーが子どもたちを自然へ案内します。「ムッレ」とは森の妖精のことで、自然の大切さをやさしく教えてくれます。このムッレ教室の教育法を取り入れて、一日中外で活動する「野外保育園」は、今日スウェーデン全国に普及しています。このような保育は、集中力や思いやりを育む総合的な「人間教育」と認識されているのです。
このムッレ教育を日本で普及するために活動している団体があります。スウェーデンと同じく緑豊かな兵庫県丹波市市島町で立ち上がった「日本野外生活推進協会」です。全国7ヵ所に支部があり各地でムッレ教室を実践しています。今年、同協会が設立15周年を迎えることを記念し、本書では、ムッレ教育とは何か、従来の野外活動とどう違うのか、文化の異なる日本でどう実践しているのかなどについて、ボランティアから保育士までムッレ教室の普及と実践に携わる人々を訪ね、その活動と体験を語ってもらいました。本書は、保育や子育てに野外活動を取り入れるための入門書でもあります。「体験を通して自分で考える力を養う」というスウェーデン独特の教育法の代表ともいえるムッレ教育が、今後の日本の教育のあり方に大いなる示唆を与えてくれることを期待しています。(おかべ・みどり)
内容説明
「森のムッレ」に出会ったことがありますか?日本でもできる!環境先進国から来た自然教室。
目次
第1章 スウェーデンのムッレ教室とは―その歴史といま
第2章 保育におけるムッレ教育の効果―保育園の比較研究から
第3章 森のムッレ教室を日本の子どもたちに―兵庫県の市島町から日本全国へ
第4章 森のムッレ教室はリーダーになることからはじまる―リーダー養成講座とは
第5章 森のムッレ教室を実践する人々―日本での活動と体験記
終章 森のムッレ教室のこれから―子どもたちの未来のために
著者等紹介
岡部翠[オカベミドリ]
1977年、東京に生まれる。1996年に国際基督教大学に入学し、在籍中に米国ジョージタウン大学に留学。のちに、東京大学大学院新領域創成科学研究科にて国際環境協力を専攻し、2002年に修士号を取得。現在、スカンジナビア政府観光局に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。