深海からの声―Uボート234号と友永英夫海軍技術中佐

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深海からの声―Uボート234号と友永英夫海軍技術中佐

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  • サイズ B6判/ページ数 448p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794806635
  • NDC分類 209.74
  • Cコード C0021

内容説明

第二次大戦も終わりに近づいた一九四五(昭和二〇)年三月二四日、北ドイツのキール軍港からUボート234号が極秘裡に日本へ向かった。同艦には積載限度いっぱいの独軍機密兵器、設計図、そして五六〇キロの酸化ウランが秘匿され、ヒットラー暗殺計画グループの一員と疑われていた独空軍大将ケスラーや選り抜きの独海軍技術陣とともに、二名の日本海軍技術士官が便乗していた。航空機エンジンの権威庄司元三技術中佐四二歳、そして潜水艦設計の第一人者友永英夫技術中佐三六歳である。敵機来襲や艦内故障など六度の危機を克服するも、北大西洋南下途上の五月八日、U234はドイツ無条件降伏を受信する。艦内は騒然。迫りくる英海軍の追跡を振り切りながら、艦長は苦渋のすえ米海軍への投降を決断。監禁された二人の日本海軍技術中佐は遺書を残して自決、水葬された―。

目次

第1章 『U234』出航準備
第2章 凶となった『U234』の遣日任務
第3章 空の骨箱と妻正子
第4章 生い立ち
第5章 任官・仮締ボルト時代
第6章 潜水艦一筋・結婚
第7章 遣独の旅
第8章 ドイツでの足跡
第9章 それぞれの戦後

著者等紹介

富永孝子[トミナガタカコ]
1931(昭和6)年生まれ。昭和16年から同22年まで中国・ハルビン市、大連市に住む。昭和30年早稲田大学第一文学部卒業。雑誌記者を経て昭和33年日本教育テレビ(現・テレビ朝日)入社。同37年退社後文筆家。テレビ局を中心に広報、番組企画構成に参画
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

戦争の現実とその不幸はいかに語り継がれるべきか。戦後60年を期に本書を世に問う。
第二次世界大戦も終りに近づいた1945年3月24日、北ドイツのキール軍港からUボート234号(ドイツの潜水艦、以下U234)が、極秘裡に日本へ向った。乗務員のほか12名の便乗員と、積載限度いっぱいの独軍機密兵器と設計図を乗せ、その中に560キロのウランが秘匿されていた。便乗者12名のうち2名は日本海軍技術将校。航空機エンジンの権威庄司元三技術中佐41歳と潜水艦設計の第一人者友永英夫技術中佐36歳、ともに東京帝国大学工学部出身の俊英だったが、彼らは末期的戦況打開のために新兵器開発を祖国から託され帰国を命じられていた。また、ヒトラー暗殺計画グループの一員と疑われていた独空軍大将ウーリッヒ・ケスラーや、日本の兵器開発に協力するための、選り抜きの独海軍技術将校、それに民間技術者たちも乗っていた。6度の危機を克服したU234が、北大西洋を南下中の5月8日、ドイツ降伏を受信した。「命令通り日本へ」と迫る日本海軍将校、「中立国へ」と主張するケスラー大将、「英軍より米軍へ投降を」と言い立てる乗務員たち。そして弱冠25歳のフェラー艦長の苦悩。艦の破壊を怖れたフェラー艦長は、日本軍将校を監禁。英軍機をふり切ったU234が米海軍に投降を決断するや、ふたりの日本人将校は遺書を遺して自決。大西洋に水葬されたふたりの魂は、その後独海軍の手によってキールのUボート記念碑内に詞と共に顕彰され、今も語り継がれている。本作品は、長年集めた新資料と証言を基に、潜水艦設計に命を捧げた友永英夫を通して、昭和の日本海軍潜水艦やU234の苛酷な運命と秘話を明かす。U234のウランはどこへ。便乗者や乗務員たちのその後は。夫を父を失った遺族たちの苦難の戦後史を加え、戦いのむなしさを浮き彫りにする。