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出版社内容情報
【無限の可能性を秘めた二つの物語】私たちが目にしている「現実」は,「唯一の現実」ではないかもしれない…幻想と現実の接点に迫る現代フィンランド文学の金字塔。本邦初訳。
私たちがふだん「現実」と見なしているこの世界は、はたしてただ一つの、他のどこにもない「現実」なのだろうか? 誰でも、哲学やSFの世界で振れる「多元宇宙」という考え方に、なぜか惹かれてしまうことはないだろうか? 「私たちの知らない宇宙のどこか別の場所、四次元世界のどこかに、私と同じ人間がいて、全く別の暮らしを営んでいるかもしれない」。そんな世界を巧みに描く、現代フィンランド文学の代表的作家の傑作。医師ウンブラと心を病む患者たちとの幻想的な対話を通じて、「私たちの現実」とは異なる世界のとらえ方を深く考えさせる「ウンブラ」。黄泉の国タイナロンに住む主人公が、自己を了解していく過程を28通の手紙に綴る「タイナロン」。ここに登場する人々は、ひょっとするとあなた自身かもしれない。以前とは違う自分を発見できる、新鮮で刺激的な物語の世界へ誘う2篇。
内容説明
そのとき、あなたのなかに何が見えますか?現代フィンランド文学を代表する作家の初邦訳。
著者等紹介
クルーン,レーナ[クルーン,レーナ][Krohn,Leena]
1947~。現代フィンランド文学を代表する作家の一人。哲学や心理学を学ぶ。手掛けるジャンルは、詩、寓話、小説、エッセー、児童文学と多岐に渡り、フィンランド文学賞、フィンランディア賞など受賞作品も数多い。また、幻想と現実の接点に迫るクルーンの作風は、フィンランド文学の新たなジャンルとして特異な位置を占めている
末延弘子[スエノブヒロコ]
文学修士。1997年東海大学北欧文学科卒、1995年トゥルク大学留学(フィンランド語・文化コース)を経て、1997年よりフィンランド政府給費留学生としてタンペレ大学人文学部文芸学科に留学。フィンランド文学を専攻し、2000年に修士課程を修了。フィンランド文学協会(SKS)正会員。現在、翻訳、通訳、執筆を手がけるほか、都内各所でフィンランド語講師をしている。2002年、フィンランド文学情報センター(FILI)および国際交換留学センター(CIMO)共催による国際翻訳家セミナーに参加。2002年12月より、フィンランド文学情報センターに翻訳研修給付生として勤務
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