苦悩の始まり

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苦悩の始まり

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  • サイズ B6判/ページ数 215p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794804891
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

出版社内容情報

西洋近代の一方向的な時間ではなく,神話的な無時間の流れの中で,猥褻で暴力的でエネルギーに満ちあふれた文体が爆発。現代ブラックアフリカ小説の怒りと絶望と祈りの世界。
『Le Commencement des Douleurs 』 この小説に示される自然と人間の照応は、日本の甘ったるいエコロジストの思い描くような平和なものではない。自然は人間へのやさしい眼差しをもっていない。人間を痛めつける理不尽で呪いに満ちた自然である。ソニー・ラブ=タンシの描く自然と人間の照応は、呪いに満ち、魔術にあふれている。自然が原初の生命を持っている。地球が、自然が、人間が、本来のエネルギ-と暴力性をもっている。

内容説明

舞台はアフリカの架空の地方。そこには、選ばれた老人が少女にキスするという儀式があった。ところが、あろうことか、キスを受けた少女バノス・マヤが老人オスカル・アナに恋してしまう。すると、神々はその不埒なキスに怒り、自然を通して怒りを表明しはじめる。天変地異が次々と起こり、奇怪な出来事が続く。天に穴があいて、空が落ちそうになってくる。村人は、二人を結婚させて、神々の怒りを鎮めようとするが、オスカル・アナは理屈をつけて応じない。ますます天は荒れ狂い、地は揺れ動く。さて、この荒唐無稽なドタバタ騒ぎの顛末は…。人間の愚かさへの怒り、絶望、祈りを特異な文体で爆発させた、現代ブラックアフリカ小説の挑戦的文学形式。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三柴ゆよし

10
キスから始まるドタバタラブコメディ。9歳の少女と60歳のじいさんの卑猥なキスが神の逆鱗に触れ、苦悩の時代が幕を開ける。たくさんの人が死んだりたまに生き返ったりするのは、血と精液でこってり味付けされた闇鍋小説『一つ半の生命』と同じだが、徹頭徹尾おふざけのテンション(神話的なノリのよさ)のまま、狂人の戯言めいたエピソードや、読者に覚えさせる気ゼロの複雑な固有名詞が乱れ飛んだ挙句、異様なまでの肩透かしで落着する本書も、これはこれで凄い。そうじゃないかと思ってたが、作者はやっぱりアホだったんだね、うん。2012/01/06

きゅー

4
ストーリーに明確な論理性は存在しないし、個々人の性格描写もあまりない。訳者解説にも書いてあったけれど、この作品では、なぜ二人が結婚しないからといって天変地異が起きるのかなどストーリーにとって重要なことが説明されずに、読者はそれらがそうであることを自明のこととして読むことになる。とにかくインパクトが強かった!アフリカ文学と聞くとなんとなくイメージするものがそのまま面前に。一度読んだら「鋼鉄の貞操パンツ」のことを忘れられる日は来ないだろう。2012/01/31

ばあとるび

4
60の爺さんが幼女にキッスをしたかと思いきや、若い踊り子にレイプされたり…。悩みの種が多すぎて何から悩めば良いんだか。でもこの人たちはお酒飲んで踊ります。2011/05/14

rinakko

3
“一切合切が一つのキスから始まった”。アフリカの小さな部落オンド=ノートに、選ばれた老人が少女にキスをするという儀式があった。だがある時、おふざけのキスが不埒なキスとなり、少女バノス・マヤは老人役の男に身も世もなく恋狂ってしまう。少女との結婚から逃げ続けるオスカル・アナに、業を煮やした神々が天変地異を起こしだし、やがて思いがけない人死にまで出る始末。オスカル・アナの研究通りの新しい島の出現、なかなか出来あがらない貞操パンツ…。「一つ半の生命」には及ばないけれど、これはこれで面白く読んだ。2011/07/29

龍國竣/リュウゴク

0
「山と台地が、死者に弔意を表すために群れをなして降りてきた」(p.187)。この小説の中ではこうした表現が散見される。小説としての作法を経ずして書かれた小説。表現も、物語も荒唐無稽過ぎる。しかし、それに優る筆の勢いがこの作品を支えている。2013/12/12

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