内容説明
本書は、いわゆる「血のスキャンダル」の現場から捉えた訴訟記録である。何千人という血友病患者や輸血を受けた人々が、何故、有害とわかっている血液製剤からエイズに感染したのか?本書の目的は、この問題を明らかにする点にある。
目次
プロローグ ヤン少年
第1部 汚された血(何故血友病患者が?;国立輸血センターの独占体制;フランス対アメリカ〈ウイルス発見競争〉;ウイルス発見に対する関心と無関心;遅れる検査の実施;問題の究明と隠蔽)
第2部 告発された人々(最初の訴え;公判の出演者たち;背景と演出;血友病患者の証言;判決;懲戒裁判)
第3部 危機に立つ社会(その他の責任者たち;財政上の目的;メディア戦争;良心の怒り;制度上の危機;弾劾裁判;制度改革;犠牲者への補償)