出版社内容情報
【温度差70度への旅立ち】アフリカ人初の北極圏単独長期生活を体験した著者の貴重な記録が織りなす,現代人が忘れかけた,生命感あふれる美しい叙事詩。
内容説明
これは、ごく普通のアフリカ人が、8年の歳月をかけ、アフリカ、ヨーロッパと横断し、グリーンランドに渡った。そして、そこでの一年三ケ月にわたる生活記録である。リテレール・フランコフォーン・アンテルナショナル賞受賞。
目次
第1章 ミナ人とアフリカと大蛇神
第2章 寒国の歓待
第3章 越冬
第4章 本物のグリーンランド人
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おとや
1
1970年ごろにトーゴからグリーンランドに渡り1年ほどを過ごした著者に手になる旅行記。熱帯の地に慣れ親しんだ人間の目を通した北極圏の人々という、日本人にとっては非常に得難い視点からの描写である上に、著者の観察力や土地の人々に溶け込もうという姿勢も相まって、非常に面白い、当時のグリーンランドの生の姿を伝える旅行記になっている。 惜しむらくは、翻訳の問題。「頭痛が痛い」のような不自然な文が散見される上、校正を行ったのか疑わしいほど誤字・脱字が多い(初版1刷)。内容は面白いのに、読むテンポをかなり乱された。2013/07/10