内容説明
戦争から帰ってきた父にも倉本にも言ってほしくないことがある。すべては戦争のせいだ、と。戦争が人生観を変えてしまうほどの経験であったとしても、その後の生き方を決めたのは、父の、倉本の意志なのだから。偶然出会った男が、戦争から帰ってきて歩んだ道程を、すべて受入れたとき、女は男を信じることができた。離婚夫婦の背景…「自己中心型」家族の幸せとは何かを問う―。
著者等紹介
谷本多美子[タニモトタミコ]
福島県南相馬市(旧相馬郡)に生まれる。洗足学園短期大学幼児教育科卒業。会社員、幼稚園教諭を経て執筆活動に入る。2003年10月から2004年10月までリバイバル新聞に小説『冬ざれの後に』を連載。第26回新風舎出版賞奨励賞受賞。日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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