内容説明
千年以上に及ぶ料理人の精神や技法が洗練され、その蓄積が結実して、世界遺産の地位へと導かれた和食。あえて今、「誰も食べたことがない料理を創る」ために、和食の正しい知識・技法・味わいなどをわかりやすい数値やデータを用いて解析する、革命的な一冊!「和食とはなにか?」が明らかになる!
目次
序章 和食は科学だ
第1章 料理人はアスリート
第2章 そもそも和食とは
第3章 米と四季の食材
第4章 味の解明
第5章 日本独特の「だし」について
第6章 演出と表現
第7章 和食の極意
第8章 世界に通用する和食の技
著者等紹介
高橋拓児[タカハシタクジ]
1968年京都生まれ。大学卒業後「東京吉兆」にて5年間の修行を重ねたのち実家に戻り、京都で80年続く料理屋「木乃婦」の三代目主人となる。シニアソムリエの資格も取得。現在、京都大学大学院農学研究科修士課程に在籍。NHK「きょうの料理」講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
breguet4194q
85
和食の伝統的な流れを体系化して、科学する試みを続ける著者。和食のあるべき姿に対して、非常に真摯に考えてます。「特に非日常を表現する」意識の高さは、和食のあるべき究極だと思いました。和食の未来を期待したくなる一冊です。2025/03/01
さっちも
15
和食とは昆布かカツオのダシを用いた素材の味を活かした料理という著者。西洋や中華のダシは様々な素材からあらゆるダシが抽出される為に「ウマミ」以外の甘みや苦味など異なる味質を含んで複雑味として存在してしまう。和食のダシはウマミ成分だけ突出しているので、その他の味はないに等しい。例えば、蕪をコンソメや上湯で煮た場合、蕪の味質にもともと含まれていないダシ由来の非常に複雑なアミノ酸が加わるから、蕪本来の味が埋もれて、コンソメや上湯の味質に支配されてしまう。昆布であれば蕪の味わいは変わらず、輪郭を保って料理が成立する2020/03/29
たまきら
5
「和食を科学する」というタイトルをみて、旦那さんが「きらちゃんにぴったりかも」と借りてきてくれました。ありがとう♪面白いけど、もっと「科学」だったらよかったかなあ。どちらかというと、エッセイ集といった感じです。2015/05/12
Yuka
4
自炊は和食メインだけど日本料理と家庭料理としての和食は全然違う。 ちゃんとした日本料理って食べたことないけど、包丁で切る一つの動作からその素材を活かす工夫がされていて、職人技とアーティストとしての創造性の両方が表現されたものなんだと理解しました。 懐石料理とかは高いものってイメージだけを抱いていたけど、一つ一つの料理に込められた料理人の想いを紐解いていったらすごく濃厚な時間が過ごせそう。 これはお家で食べたい料理じゃなくて料亭で食べたい料理かな😋コロナが収まったら京都に食べに行ってみたい✨2021/05/28
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- 和書
- サマセット・モームの輪郭