内容説明
荘園農場の横暴な農場主を追い出すため動物たちが蜂起する。動物のための、動物による農場統治を実現させようというのだ。豚に率いられた動物たちの反乱はみごとに成功し、人間たちを駆逐する。しかし次に動物たちを待ち受けていたのは、権力を手にした豚による独裁だった。ロシア革命を寓意的に描きながら、人間社会における権力と堕落の関係を描いた、ジョージ・オーウェルの傑作風刺小説。
著者等紹介
オーウェル,ジョージ[オーウェル,ジョージ][Orwell,George]
1903‐1950。本名はエリック・ブレア。1903年インド生まれ。4歳の時にイギリスに家族とともに戻る。1922年からインド帝国警察ビルマ地区の警官として勤務。その後、作家を本業とするようになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒナコ
15
『1984』に続き、リライトされた二冊目のオーウェルで、翻訳も読んだことがなかったので、ワクワクしながら筋が終えた。 イングランドの農場で動物たちが蜂起し、自主運営をはかるのであるが、リーダーの豚によって農場は独裁体制が敷かれてしまう。当初は人間からの独立を目指した農場が、最後にはリーダーの豚たちと人間たちが商取引をし、その生産を下層の労働者や下層の動物たちが担うという、矛盾した結末を迎えるあたり、いかにもソ連的官僚支配を嫌ったオーウェルらしいものだった。→2024/01/18
shinobu
7
1984年に続いての衝撃。強烈な風刺小説。クロムウェルもナポレオンもスターリンもプーチンも、ずっと同じことを繰り返している。英語はとても読みやすかった。2022/09/07
らっそ
7
四半世紀ぶりに読む。今回は頑張って英語。こんなに救いのない結末だったとは。若い時は読み終わって笑ってたように思ったのに。2018/03/02
pino
6
こんな英語の簡易版でさえ、あちこちに散りばめられた風刺に、立ち止まって考えさせられる。名作だ。誰だって、優位な立場に置かれたら、豚になる。そして、頭のいいものはそうと気付かせずして頭の悪いものを利用する。自らも豚になっていないか。ボクサーになっていないか。思考力、労働力、誠実性。一人一人が持つ特性を活かして、貢献力に関わらず、皆でビジョンを追求していける社会が理想の社会だ。「平和と安全」「自分の好きなことを好きと言えること、追求できること」「飢えや不潔さのない衣食住が補償されていること」。さぁ、選挙だ。2022/06/30
小野靖貴
3
英語で読了。いや、衝撃的な作品です。豚による支配。共産主義的な寓話を書かせたらオーウェルの右に出る者はいないと思う。退廃的な世界観と、ルール変更への従属はリアル。ボクサーの死は衝撃。2022/02/05
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