内容説明
土佐一国では飽き足らず、江戸に出た龍馬が見たのは圧倒的な西洋の技術力、そして開かれた貿易の様子だった。海に囲まれた日本であれば、強い海軍を持ち、諸外国と対等な関係を結ぶことが、日本の進むべき道と決めた龍馬は、激動の幕末を強い信念を持って駆け抜ける。新政府への期待、新しい時代への夢を膨らませる龍馬だったが、11月15日、近江屋の2階で不意を襲われ帰らぬ人に。奇しくもその日は龍馬の33歳の誕生日であった。
目次
1 A Dark Night in Kyoto
2 Departure to the Dawn
3 The Road to the Shogunate’s Fall
4 Alliance
5 The Terada‐ya Incident
6 November 15,1867
著者等紹介
西海コエン[ニシウミコエン]
米国在住のビジネスコンサルタントおよびトラベルライター。旅行誌など多数に、旅、文化、歴史に関する記事を寄稿。東京とニューヨークをベースに取材、撮影、インタビューなどをするプロダクションを運営。日本人に向けたビジネスコミュニケーションに関する書籍を多数執筆。その分野のコンサルタントとしても活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Prince of Scotch
12
1867年11月15日夜、京の河原町通りにある商家・近江屋でくつろぐ坂本龍馬と中岡慎太郎が過去を回想しながら物語は進められてゆく。本書では、幕末・維新の流れがダイジェストとして要領良くまとめられており、歴史と英語双方を学ぶ上で一挙両得といえよう。尚、冒頭の日付は龍馬と中岡が襲撃された日であり、奇しくも龍馬が33歳を迎えた誕生日でもあった。 2019/06/09
アノニマス
8
自分が詳しいのは新撰組が属する幕府側から見た幕末であって維新志士についてはあまり知らないことに気づいた。海軍奉行の勝海舟の弟子である坂本龍馬は将来的に船で海外を目指そうとしていただけではなく日本を同じ島国であるイギリスのような工業大国にすることを考えていたとのこと。暗殺犯は未だに解明されておらず中岡慎太郎という説もあるらしい。2024/10/25
shinobu
4
とても読みやすい英語。幕末史に疎いので、地図や人物相関図などの付録がありがたかった。 坂本龍馬が生き延びていたら、避けられた戦いはあったんだろうか…2022/06/13
新父帰る
3
2010年4月刊。ある程度の予備知識があったので、比較的スラスラ読めた。短編の要約本であるが、龍馬の熱い思いが伝わって来て、読了後、あの悲惨な最後を読むと、何か胸に迫るものがあった。ちょっと気になる箇所があった。明治新国家をfascist nation と表現しているのはどうか?と思った。訳者の歴史観が反映しているのだろう。訳者は日系米国人だ。2024/12/02
通行止め
3
レベル4だが文法自体は簡単で単語の意味を調べればなんとか読めるかな、という感じ。 against、defeatなどがどっちの味方でどっちが勝ったかなどがわかりづらくてちょっと混乱した。龍馬がゆくなどと一緒に読んでいきたい。2018/08/04