古井由吉翻訳集成―ムージル・リルケ篇

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古井由吉翻訳集成―ムージル・リルケ篇

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  • サイズ 46判/ページ数 280p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794227416
  • NDC分類 943
  • Cコード C0098

出版社内容情報

神秘主義、象徴主義の極北を、
論理と音韻が共振れする
日本語に移した圧倒的訳業!

ロベルト・ムージル「愛の完成」「静かなヴェロニカの誘惑」
ムージル著作集版を底本とし、世界文学全集版「解説」、岩波文庫版「訳者からの言葉」を併録。

ライナー・マリア・リルケ「ドゥイノの悲歌」
『詩への小路』で試みられた散文訳「ドゥイノ・エレギー訳文」全十歌を収録。
解説=築地正明

読者にはたいそう難解な作品を提供したようにおそれられる。しばらく、読みすすんでいただきたい。初めの一節二節をこらえて吟味していただきたい。まもなく、これがこれなりに明解な文章であることに気づかれることだろう。しかも明解さをしだいに解体していく、そのような質の明解さである、と。あるいは明解さをいきなりその正反対へ転ずる、と。その背後にはきわめて厳密な知性がある。そして厳密の知性と超越の感情、きりつめた把握と果てしもない伸長という、独特な結びつきがこれらの作品の基調となっている。そのことを読者はやがて感じとられるだろう。
(ロベルト・ムージル「愛の完成」「静かなヴェロニカの誘惑」/循環の緊張――岩波文庫版「訳者からの言葉」より)

誰が、私が叫んだとしてもその声を、天使たちの諸天から聞くだろうか。かりに天使の一人が私をその胸にいきなり抱き取ったとしたら、私はその超えた存在の力を受けて息絶えることになるだろう。美しきものは恐ろしきものの発端にほかならず、ここまではまだわれわれにも堪えられる。われわれが美しきものを称讃するのは、美がわれわれを、滅ぼしもせずに打ち棄ててかえりみぬ、その限りのことなのだ。あらゆる天使は恐ろしい。
(「ドゥイノ・エレギー訳文」より)

【目次】
ロベルト・ムージル
愛の完成
静かなヴェロニカの誘惑

訳者解説
「かのように」の試み――世界文学全集版「解説」
循環の緊張――岩波文庫版「訳者からの言葉」

ライナー・マリア・リルケ
ドゥイノ・エレギー訳文――『詩への小路』

解説
言葉の音律に耳を澄ます――翻訳と創作の関係について   築地正明

初出一覧

内容説明

ロベルト・ムージル「愛の完成」「静かなヴェロニカの誘惑」ムージル著作集版を底本とし、世界文学全集版「解説」、岩波文庫版「訳者からの言葉」を併録。ライナー・マリア・リルケ「ドゥイノの悲歌」『詩への小路』で試みられた散文訳「ドゥイノ・エレギー訳文」全十歌を収録。神秘主義、象徴主義の極北を、論理と音韻が共振れする日本語に移した圧倒的訳業!

目次

ロベルト・ムージル(愛の完成;静かなヴェロニカの誘惑)
訳者解説(「かのように」の試み―世界文学全集版「解説」;循環の緊張―岩波文庫版「訳者からの言葉」)
ライナー・マリア・リルケ(ドゥイノ・エレギー訳文―『詩への小路』)

著者等紹介

古井由吉[フルイヨシキチ]
1937年、東京生まれ。68年処女作「木曜日に」発表。71年「杳子」で芥川賞、80年『栖』で日本文学大賞、83年『槿』で谷崎潤一郎賞、87年「中山坂」で川端康成文学賞、90年『仮往生伝試文』で読売文学賞、97年『白髪の唄』で毎日芸術賞を受賞。2020年2月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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かふ

20
古井由吉のムジールの翻訳は、まだ小説家とデビューする前のドイツ文学の研究者の頃に翻訳したのを再度見直したものだとか。古井由吉のムジールの影響が伺える。ムジールは粘着質の文体でまさに古井由吉のドイツ版という気がする。愛欲が男女間で重なり合うのを目指しながら頓挫する。その記憶からの手記というような。次のリルケ『ドゥイノの悲歌』も凄い。もとは韻文詩なのだが、それを散文詩にしている。神の愛が人間の欲望の愛へと変わっていくのだが、それはムジールのテーマでもあるし、古井由吉のテーマでもあった。2025/01/27

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