人はどこまで合理的か〈上〉

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人はどこまで合理的か〈上〉

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794225894
  • NDC分類 115.3
  • Cコード C0011

出版社内容情報

陰謀論やフェイクニュースを信じ、党派的な議論や認知バイアスに陥って、結論を誤る原因とは? 

21世紀に入り、人類はこれまでにない知的な高みへと到達した。
わずか1年足らずで新型コロナウイルスのワクチンを開発できたことも、その成果のひとつだ。
その一方で、フェイクニュースや陰謀論の蔓延、党派的な議論の横行を多くの人が嘆くようになっている。

人間はこんなに賢いのにもかかわらず、なぜこんなに愚かなのか?

じつは、人の非合理性には、ある種の理由やパターンがある。
フェイクニュースや陰謀論、党派的な議論、将来への蓄えをしないこと、
国同士が凄惨な消耗戦に陥ることには、理由がある。
損を取り返そうと無茶な賭けをしたり、わずかな損のリスクを過大評価して
有利な取引を辞退したりするのには、パターンがある。
理由やパターンがあるなら、これらの非合理には、対策や介入が可能なはずだ。

理性の力で間違いを減らし、人生と世界を豊かにするには、どうすればよいか?
ハーバード大学の人気講義が教える、理性の働かせ方!

目次
序文

第1章 人間という動物はどのくらい合理的か
■狩猟採集民は驚くほど合理的である
■「なぜ人間は時に非合理になるか」は研究されている
■人間の非合理さを露呈させる簡単な数学の問題
■人間の非合理さを露呈させる簡単な論理学の問題
■人間の非合理さを露呈させる簡単な確率の問題
■人間の非合理さを露呈させる簡単な予測の問題
■認知的錯覚と「目の錯覚」の類似点

第2章 合理性と非合理性の意外な関係
■「理性に従う」ことはかっこ悪いのか
■理性なしにはあらゆる議論が不可能
■理性は妥当かつ必要だと考えられる理由
■理性は情念の奴隷? 情念が理性の奴隷?
■自分の中にある複数の目的間の葛藤
■今の自分と未来の自分とのあいだの葛藤
■あえて無知でいるほうが合理的な場合もある
■無能や非合理でいることが合理的な場合
■考えることや訊ねることがタブーとされる場合
■道徳は合理的な根拠をもちうるか
■理性の誤りも理性で正すことができる

第3章 論理の強さと限界はどこにあるか
■論理の力で論争は解決できるか
■「もし」や「または」の論理学上の意味は通常と異なる
■形式論理のよくある誤用の例
■論理の飛躍や誤謬に気づく方法「形式的再構成」
■非形式的誤謬のさまざまなバリエーション
■論理が万能でない理由―論より証拠
■論理が万能でない理由―文脈や予備知識の無視
■論理が万能でない理由―家族的類似性
■ニューラルネットワークで家族的類似性を扱う
■人間の理性は家族的類似性も論理も扱える

第4章 ランダム性と確率にまつわる間違い
■偶然と不確実にどう向き合うべきか
■ランダム性とは何か。それはどこからくるのか
■「確率」の意味は複数あり混乱の元になっている
■利用可能性バイアスで確率の見積もりを誤る
■「大衆の怒り」はバイアスだけでは説明不能
■ジャーナリズムがバイアスを増幅させる理由
■連言確率、選言確率、条件付き確率の混同
■確率にまつわる誤謬は専門家でも気づきにくい
■〈AまたはB〉の確率と〈Aでない〉確率の計算
■条件付き確率の計算は混乱しやすいが重要
■〈AのときのB〉の確率と〈BのときのA〉の確率
■後知恵確率を事前確率と取り違える誤謬
■人間の「かたまり」を見つける能力が誤謬を生む
■それでも人は幸運の連鎖に魅了される

第5章 信念と証拠に基づく判断=ベイズ推論
■ベイズ推論は全人類が学ぶべき理性の道具
■基準率無視と代表性ヒューリスティック
■基準率無視が科学の再現性危機の根源
■基準率を無視するほうが合理的である場合
■ベイズ推論を直観的に使えるようにするには

原注

著者略歴
著・文・その他:スティーブン・ピンカー

スティーブン・ピンカー(Steven Pinker)
ハーバード大学心理学教授。スタンフォード大学とマサチューセッツ工科大学でも教鞭をとっている。認知科学者、実験心理学者として視覚認知、心理言語学、人間関係について研究している。進化心理学の第一人者。主著に『言語を生みだす本能』、『心の仕組み』、『人間の本性を考える』、『思考する言語』(以上NHKブックス)、『暴力の人類史』(青土社)、『21世紀の啓蒙』(草思社)などがある。その研究と教育の業績、ならびに著書により、数々の受賞歴がある。米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」、フォーリンポリシー誌の「知識人トップ100人」、ヒューマニスト・オブ・ザ・イヤーにも選ばれた。米国科学アカデミー会員。

翻訳:橘 明美

橘 明美(たちばな・あけみ)
英語・フランス語翻訳家。お茶の水女子大学卒。訳書にスティーブン・ピンカー『21世紀の啓蒙』(草思社、共訳)、ジェイミー・A・デイヴィス『人体はこうしてつくられる』(紀伊國屋書店)、フランソワ・ヌーデルマン『ピアノを弾く哲学者』(太田出版)ほか。

内容説明

陰謀論やフェイクニュースを信じ、党派的な議論や認知バイアスに陥って、結論を誤る原因とは?ハーバード大学の人気講義が教える、理性の働かせ方!人間はなぜこんなに賢く、こんなに愚かなのか?

目次

1 人間という動物はどのくらい合理的か(狩猟採集民は驚くほど合理的である;「なぜ人間は時に不合理になるか」は研究されている ほか)
2 合理性と非合理性の意外な関係(「理性に従う」ことはかっこ悪いのか;理性なしにはあらゆる議論が不可能 ほか)
3 論理の強さと限界はどこにあるか(論理の力で論争は解決できるか;「もし」や「または」の論理学上の意味は通常と異なる ほか)
4 ランダム性と確率にまつわる間違い(偶然と不確実にどう向き合うべきか;ランダム性とは何か。それはどこからくるのか ほか)
5 信念と証拠に基づく判断=ベイズ推論(ベイズ推論は全人類が学ぶべき理性の道具;基準率無視と代表性ヒューリスティック ほか)

著者等紹介

ピンカー,スティーブン[ピンカー,スティーブン] [Pinker,Steven]
ハーバード大学心理学教授。スタンフォード大学とマサチューセッツ工科大学でも教鞭をとっている。認知科学者、実験心理学者として視覚認知、心理言語学、人間関係について研究している。進化心理学の第一人者。その研究と教育の業績、ならびに著書により、数々の受賞歴がある。米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」、フォーリンポリシー誌の「知識人トップ100人」、ヒューマニスト・オブ・ザ・イヤーにも選ばれた。米国科学アカデミー会員

橘明美[タチバナアケミ]
英語・フランス語翻訳家。お茶の水女子大学卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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absinthe

149
ピンカーは大好きで、本書も大いに勉強になった。日常で見落としがちな陥穽がそこかしこにある。確率や論理など、人類の蓄積を駆使して直観の罠を回避しようという話。問題は論理や確率は使い方が難しく、前提を見落として安易な計算をすると一般人の直感に簡単に負けてしまう。確率論や論理学などの話題は理系には易しすぎ、文系にはやや難しい話題だと思うがその気になればついて行ける。理性と直感は時に相反する答えを出すがちゃんと理由がある。むやみに一方を否定すべきではない。2023/06/01

ばたやん@かみがた

103
《合理性に支えられた私達とそれを有効活用する手法》(1)「リンダは、幼少からクラスで積極的に発言する人物で、大学では反核運動に熱心に参加していた。では現在彼女は次のうちどちらである確率が高いか?(a)銀行員(b)フェミニズム運動に取り組む銀行員」。こういう質問をすると、回答者の政治的立場・思想傾向とは無関係に「(b)」と答える人が圧倒的とのこと。でも冷静に考えれば、例えば集合のベン図とか書いて見れば、間違いであることは分かりますよね。「(a)⊇(b)」ですから、(a)である確率の方が当然高い。 (1/5)2023/05/07

harass

66
以前から名前だけは知っていた認知心理学者の科学読物。大量の例をあげて、人が判断を間違うことの原因を論じる。モンティ・ホール問題や行動経済学や統計、確率。ベイズ推定など。興味のある分野でもあるせいか予想外にすらすら読めた。この学者の翻訳本はまったく手をつけてなかったが面白いものを書く人なのだとようやく気がつく。トランプ大統領選挙など執筆時の話題などもあり、同時に読んでいる「ファンタジーランド」と被る箇所などほくそ笑んでしまう。やや難しい箇所もあるのは確かだがおすすめ。下巻に。2023/01/08

たま

57
トランプ政権と新型コロナの数年間、SNSで不思議な言説を見聞きすることが多かった。どうしてこうなるのかと読み始めた本。著者自身序文で〈ヒラリー…の児童買春組織〉が執筆の動機となったと述べている。この巻ではまず、論理、統計、確率などを扱ううえで陥りやすい過ちを検討している。中で最も時事的なのは利用可能性バイアスとジャーナリズムに触れた第4章だろう。日本でもコロナ関係の報道はレアケースに傾き、バランスを見失っている印象が強かった。著者の言う通り「確率という分数の分子だけでなく、分母も同時に伝えるべき」と思う。2022/11/03

きゃれら

29
ピンカーさんの著書は初めてで、「暴力の人類史」などの硬派なタイトルの他の本を知っていたので、難しくて読むのに時間がかかる可能性が高い、と事前に(笑)と思っていたら、面白くて丁寧に読みたくなって時間がかかった。現代人必読の好著と思います。私達の理性が、メディアやWEBによる情報の氾濫でいかに騙されるかについて優しく語ってくれている。この上巻は、ベイズ推論は現代を生きる人々が必ず身につけるべきスキルであることを熱く語ろうとしていて、成功しているのではないか。その意見に自分は全面的に賛成。2022/12/07

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