出版社内容情報
中世大学図書館や王室文庫、イスラーム世界の「知恵の館」やユダヤ人の書物の墓場「ゲニーザ」など多彩な図書館の波瀾の歴史を辿る。
内容説明
中世大学図書館や王室文庫、イスラーム世界の「知恵の館」やユダヤ人の書物の墓場「ゲニーザ」など、多彩な図書館を紹介しながら波瀾の歴史をたどる。時に愚かしく、時に感動的な人と書物の物語。
目次
第1章 図書館は宇宙に似ている
第2章 アレクサンドリア炎上
第3章 知恵の館
第4章 書物合戦
第5章 みんなに本を
第6章 知的遺産の焼失
第7章 書架のあいだをさ迷いつつ
著者等紹介
バトルズ,マシュー[バトルズ,マシュー] [Battles,Matthew]
ハーヴァード大学のワイドナー図書館、ホートン図書館などで長年、司書を務める
白須英子[シラスヒデコ]
翻訳家。日本女子大学英文科卒業。1993~95年「エコノミスト」誌の翻訳員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
76
図書館史の教科書には載っていないような話題が続々と出てくる。目録作成の嚆矢がフランシス・ベーコンというのは初耳だった。2021/04/21
ドラマチックガス
8
やたらと自己陶酔的というか、ポエミーというか、独特の語り口にやや辟易。第1章と最後の第7章は正直、何がいいたいのかわからなかった(頭が理解を放棄したという方が近いかも)。中世-近世あたりのパートは面白かった。図書館の歴史というより、「知」に対するアクセスの歴史、知の独占の歴史、分類の歴史だった。一緒のことか。他の人の書いた同じテーマの本が読みたい。2021/04/28
あんどうれおん
4
ベテラン司書が図書館について個性的なスタイルで語りつくした一冊。訳者によると、原著者はインタビューで「知識と文化がどんな風に影響しあってきたかを見つめてみたかった」と語ったそうです。その熱意のほどは読み取ったつもりですが、興味深い記述の合間に頻出する独特な比喩の数々が私には難解でした。書誌学の素養がある方には違う見方もあろうかと思います。2021/07/03
きっしょう
3
考えたことが無かったが、図書館の歴史が案外古いことにまず驚かされる。そしてその図書館の破壊や焚書が様々な時代、国により繰り返されてきたことにも驚く。勝者が敗者の歴史や文化を奪うことの何と愚かしいことか。途切れ途切れで読んでいたうえ、時にボーっとしながら読んでた部分もあるので頭に入ってこなかった部分もあるが、著者の図書館への思いは伝わってきた。2021/08/24
in medio tutissimus ibis.
2
邦訳で付け加えられらと思しきサブタイトルは「古代アレクサンドリアから~」だけど、普通にそれに先行するメソポタミアやエジプトやギリシャの図書館に言及してるんですがそれは。粘土板だったり巻子本だったり個人蔵だったりして今の図書館とイメージは違うかもしれないが、開幕40ページでオイオイオイとなるのは頂けない。図書館と言ったらアレキサンドリアと言いたいだけちゃうか。2021/07/10
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- 和書
- なんて面白すぎる博物館