出版社内容情報
「日本人は欧米文明を受け入れるのが好きです。
しかし自国の心のほうが、外見は輝いて見えるそうした文明より価値があることを知るべきなのです」
「自然と人間が、ここ以外のどこにもないほど一体化しているように思えます。
この国から生まれるものはすべて愛くるしくて陽気で、
決して抽象的・形而上学的ではなく、常に現実と結びついています」
「今まで知り合ったどの民族よりも気に入っています。
物静かで、謙虚で、知的で、芸術的センスがあって、思いやりがあって、
外見にとらわれず、責任感があるのです」
[アインシュタインの日本評――本書より]
ノーベル賞を受賞する前後、アインシュタインは日本・中東・スペインを講演旅行で訪れていた(1922~1923)。
本書はその旅のあいだ、本人が書き記した日記・手紙に解説を付した一冊。
公開を考えずに記された日記には異文化への辛辣な批評も目につく一方、日本人については好意的記述が目につく。
20世紀を代表する科学者が見出した日本人の美点とは何だったのか?
100年前の日本および日本人についての貴重な証言!
解説:ゼエブ・ローゼンクランツ(カリフォルニア工科大学アインシュタイン・ペーパー・プロジェクトのアシスタントディレクター)
内容説明
ノーベル物理学賞受賞の前後、アインシュタインは日本、パレスチナ、スペインを訪れていた(1922年~1923年)。本書はその期間に本人が書き記した日記・手紙類を網羅した一冊である。公開を考えずに綴られた日記には各国民への辛辣な観察も散見される一方、日本人についての好意的記述が目につく。20世紀を代表する科学者による貴重な証言である。
目次
歴史への手引き(レバントおよびレバント人についてのアインシュタインの見解;インド人およびシンハラ族についてのアインシュタインの見解;中国および中国人についてのアインシュタインの見解 ほか)
旅日記―日本、パレスチナ、スペイン 一九二二年一〇月六日~一九二三年三月一二日(日本人は自国と自国民を愛している;私の旅はシオニスト運動のために利用されようとしている;日本人の純粋な心は他のどこの人々にも見られない ほか)
テキスト補遺(山本実彦より;アインシュタインの訪日旅行開始日(一九二二年九月二九日)に行われた会話についての報告
シンガポールでの歓迎会のスピーチ ほか)
著者等紹介
アインシュタイン,アルバート[アインシュタイン,アルバート] [Einstein,Albert]
ドイツ生まれの理論物理学者。1879年3月14日生まれ。チューリッヒ工科大学を卒業後、ベルンで特許局技師として働きながら研究を続け、1905年に特殊相対性理論など画期的な3論文を発表。1916年には一般相対性理論を発表。1921年度のノーベル物理学賞を受賞。ナチス政権の成立にともないアメリカに逃れ、以後はプリンストン高等研究所を拠点に研究を続ける。1955年4月18日死去。「20世紀最高の物理学者」「現代物理学の父」等と評される
ローゼンクランツ,ゼエブ[ローゼンクランツ,ゼエブ] [Rosenkranz,Ze’ev]
カリフォルニア工科大学アインシュタイン・ペーパー・プロジェクトのアシスタントディレクター。メルボルン出身。ヘブライ大学のアルバート・アインシュタイン・アーカイブと共同でアインシュタイン・アーカイブ・オンラインを設立
畔上司[アゼガミツカサ]
1951年長野県生まれ。東京大学経済学部卒。ドイツ文学・英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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