出版社内容情報
インド人青年チャンドラセカールの学説は英国学会の重鎮によって無根拠に否定され40年近く捨て置かれた。皮肉なことに東西冷戦による軍事技術の開発がブラックホールの存在を証明するきっかけとなる。ブラックホールの学説とその発見者をめぐる傑作科学ノンフィクション。
【著者紹介】
ロンドン・ユニバーシティ・カレッジ科学史・科学哲学教授。邦訳されている『ブラックホールを見つけた男』(草思社)、『アインシュタインとピカソ』(TBSブリタニカ)のほか、『アルバート・アインシュタインの特殊相対性理論』『不確定性の64年』『天才のひらめき』など著書多数。
内容説明
ブラックホールの可能性を指摘したチャンドラセカールの発見は長い歳月を経て、科学とはまったく別の国際情勢―水爆の開発競争においてふたたび注目を集めることになる。ブラックホールが生まれる際に起こる「超新星爆発」のガンマ線が、核攻撃と混同され、世界大戦を誘発する可能性があるとわかったのだ。ブラックホール研究草創期の科学者たちのドラマを中心に、冷戦時代の軍拡競争がもたらした成果から最新事情まで、天体物理学最大の発見がたどった数奇な歴史を説き明かす。
目次
第2部(星の研究をはじめた物理学者たち;水爆開発と超新星の研究;ありえないことが現実に)
第3部(姿を現わしたブラックホール;「美しいものを前にしての戦慄」;心の奥底、ブラックホールの奥底)
著者等紹介
ミラー,アーサー・I.[ミラー,アーサーI.] [Miller,Arthur I.]
ロンドン・ユニバーシティ・カレッジ科学史・科学哲学名誉教授
阪本芳久[サカモトヨシヒサ]
1950年神奈川県生まれ。慶應義塾大学工学部卒業。出版社勤務を経て翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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