内容説明
肉眼でも見える「お隣の渦巻銀河」。不思議な光をはなつ皆既月食。季節ごとに天空に登場し消えていく、きらめく星ぼしのアンサンブル。じっと眼をこらせば、夜空では思いもかけないドラマが展開されています。天体写真の第一人者が選りすぐった感動的な写真作品のコレクション。夜空を見上げるのが楽しみになる一冊。
目次
第1章 夕暮れ(天使の梯子―雲間から四方八方に延びる陽光;幻日―太陽の両側に現れる光の点;太陽―1億5000万km彼方のガスボール ほか)
第2章 月夜(夕月―ほっとさせてくれる夕暮れの月;アースシャイン―地球からの反射光が照らす月;満ちる月―欠けぎわを上にして沈む上弦の月 ほか)
第3章 星空(夜の帳―とっぷりと暮れた漆黒の夜空;航海薄明―日の暮れから星が出そろうまでの時間帯;星野光―夜のほのかな星明かり ほか)
著者等紹介
林完次[ハヤシカンジ]
1945年東京生まれ。明治大学法学部卒。天体写真家、天文作家。日本天文学会、品川星の会に所属。地上の風景を取り入れた星空の写真で独自の世界を切り開く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
65
星の写真を中心とした様々な夜空の写真集。とても幻想的で思わず溜息をつきたくなりました。幻日という太陽の両側に現れる光の点を映した写真や、水星、金星、火星、木星、土星が一堂に会する五惑星集合の写真など、非常に珍しい写真もたくさんありました。ただ残念なのは解説が載っていなければ何が何と言う星なのかさっぱり分からないこと。ほとほと自分の無知さ加減が嫌になりました。夜空を見上げてこれは●という星だよ、と語れるようになってみたいものです(苦笑)著者の他の本も探して読んでみたいです。★★★★2012/12/25
かな
34
天体写真と星座を結びつけたのをイメージしてたんだけど、思っていた内容と違っていて残念でした。左に写真、右に解説(解説が難しすぎ)という構成で、天文学とか詳しい人にはいい本だと思います。私みたいに知識がないと全く何かいているのか解らずに写真みてきれいだなぁぐらいで解説がまったく頭に入ってこない。星を見るのは好きなんだけどなぁ。プラネタリウムとかでボケ~と星を眺めながら解説を聞いているのがいちばんかなぁ。2022/05/26
caramel
29
夕暮れから夜明けまでの夜空、太陽、月、星、惑星の写真集。「すごい」と書いてあるだけあって、稀な現象や夜空のドラマが詰まっている。綺麗な写真とともに著者の言葉が添えられており、現象の科学的な説明や、昔の人たちが夜空に名前をつけて親しんでいたことがわかり、奥深く感じた。とても魅力的な作品で、夜空が好きになりそうな1冊。「航海薄明」「朝未き」「天使の梯子」「幻日」の写真のような空を見てみたいなと思った。2014/04/24
ばりぼー
26
うしかい座のアルクトゥルス、おとめ座のスピカに、しし座のデネボラを加えた三角形が「春の大三角」。こと座のベガ(織り姫)、わし座のアルタイル(彦星)、はくちょう座のデネプで描く三角形が「夏の大三角」。秋には大三角がなく、天馬をかたどったペガスス座の胴体にあたる4つの星でできたのが「秋の四辺形」。冬はオリオン座のペテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンで「冬の大三角」を描いている。夜明けが近づいてくると、やがてレンブラント光線が空に向かって勢いよく伸び始める。日の出はもうすぐ、もうすぐ。2021/02/07
Maiラピ
25
早く、レンブラント光線って言葉を使いたくなりました。雲間から延びるレンブラント光線で始まり、空に向かって伸びるレンブラント光線で終わる写真集。空の色を花の色にたとえると。。。いいですねェ♪かに座なのでプレセペ星団M44見てみたいです。なんと3億年前に誕生した散開星団。今は亡きものですね。夜の帳の東京都中央区の夜景があまりにもきれいで、自然中心の写真なのにこれに一番惹かれた自分に不思議な気がしました。広義で言えばこれも自然の一部かな。2011/09/08