内容説明
殴る、蹴る、関節を極める―そんな「なんでもあり」の総合格闘技の世界で激しく生きる女たちがいる。アマレスラー、柔道家、タレント、SM嬢、引きこもり、帰国子女…さまざまな経歴を経て「殴る女」となった女性たちの生を活写する鮮烈なルポ。
目次
「勝利」―辻結花
「恐怖」―HIROKO
「挑戦」―石岡沙織
「選択」―長野美香
「渇望」―藤井惠
「視線」―リングドクター・山田麻子
「私」―渡辺久江
「居場所」―RENA
「決意」―神村エリカ
「継続」―NORIKO
「魂」―V一
著者等紹介
佐々木亜希[ササキアキ]
1975年、埼玉県川口市出身。OL時代の読者投稿がきっかけで、『紙のプロレスRADICAL』編集長(のちの『ハッスル』代表取締役)山口日昇の誘いを受け2002年に(株)ダブルクロス入社。同雑誌の携帯サイト設立・監修・取材に関わりながら、雑誌上でも活動を行う。2007年6月、フリーライターとして独立。『スポーツナビ』『OCN』『livedoor』等のウェブ媒体のほか、雑誌『ゴング格闘技』『Fight&Life』等でも活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tsuka
8
再読。最初に読んだ時より面白いと感じた。 バックグラウンドに柔道やレスリングをしていた人が多い。虚無感みたいなのはあって何かに打ち込みたい、兄弟喧嘩に負けたくない、単に軽いノリとか始めた動機は様々。共通してるのは相当の覚悟がある事。どの女性もしっかり自分の人生を生きている感がある。2020/04/25
半木 糺
2
昨今盛り上がりつつある女子格闘技に携わる人々のインタビュー集。十年前(2010年)に出版されたこともあって文章も構成もまだまだ粗削りである。女子格闘技という競技も業界もまだまだ発展途上であり、これからどのような世界になっていくのか楽しみでもあり、また怖くもある。2020/07/20
ジョイフル
2
レイナや石岡など、RAIZINに出ていた女性格闘家が出ていたので読んでみた。 結構わけありで格闘技を始めた人が多い。 女性リングドクターの話ものっていて面白かった。2017/10/08
mooroom7
2
読み応えはたっぷりとまでは行かないまでも十分に。格闘技ファンとして楽しめました。負けず嫌いという性分とは正反対の私には、こういう人たちが羨ましくもあります。自分が勝つことは相手が負けることだという法則はどうにもならない。2016/05/04
このめ
2
人を殴る人の気持ちを知りたくて読みました。やはりプロの選手は何も考えないで人を傷つけているわけではなく、それぞれにそれぞれなりの理由があるのだということがわかりました。まさに「殴っていいのは殴られる覚悟のある奴だけ」の世界で、なおさら一般の人が激情だけで人を殴ってはいけないな、と思わされました。2012/09/12