内容説明
円高、格差、消費税、財政破綻、温暖化、民営化、FTA…など、問題山積の日本経済を考えるための方法。日経新聞電子版を活用し、参考にしながら焦眉のテーマを分析。経済を学びたい人への格好の案内書。
目次
1 話題の経済問題に挑戦してみよう(日本は「平等社会」か「蟹工船」か―格差の報道をどのように読みとるべきか;グローバル経済の現実―世界は「ボーダーレス」ではない;為替相場のからんだ記事を読む―円が「強い」のに、なぜ日本は不況なのか ほか)
2 お金をめぐる謎を読み解く(税金の仕組みを読み解く―法人税を下げて消費税を上げるのは正しいのか;お金を貸すとはどういうことか―日本振興銀行はなぜ失敗したのか;金融政策の可能性と限界―日銀が特定の分野に肩入れしていいのか ほか)
3 経済政策には何ができるのか(雇用問題の基本をチェック―失業をなくすにはどうすればよいのか;経済成長と財政赤字との関係―増税しても経済成長はできるのか;「民営化」の問題を正しく考える―「民営化」といえば株式100%上場と思う愚かさ ほか)
著者等紹介
東谷暁[ヒガシタニサトシ]
1953年、山形県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。雑誌編集者を経て、1997年よりフリーのジャナリストに。鋭い洞察を含んだ論文やレポートを数多く発表。2000年刊行の『金融庁が中小企業をつぶす』は大きな反響を呼んだ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aiki618
1
日経本第2弾。近年の経済問題を例にとって解説していてわかりやすい。 日経新聞の記事の中には、確かに歪んでいるものがあった。 ただ、その歪みを矯正する技術があれば、その向こう側にある真実を見透かすことが可能になる。 本書では、歪みを矯正するために必要な考え方を「コード」と称している。 手っ取り早くコードを身につけるには、経済学の入門書を端から斜め読みすること。 理解していなくても最後まで読みきってしまうことが重要。 次はマクロ経済学の本を読んでみようかな。2011/06/03
おさしみ
0
日経をどのように読むのがよいかについて、近年起こった経済事象を交えて解説をした本。「この面をこう読むとよい」というマニュアル的なものではなく、「こういう時にはこのような報道がなされている場合があり、読む時にはこのような注意が必要で、また過去にはこのようなことがありましたよ」というような事が解説されている。ニュースに疎い私のような人間にはちょっと難しかったが、それも巻末に経済やニュースのキーワードが解説されているので、読み進めることができた。とりあえず、日経をとるように親に勧めることから始めるとしよう。2011/12/31
ささ
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私たちは「歴史」を尊ばなくてはいけない。2011/01/21
tadashi
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学者ではなく、フリージャーナリストの東谷暁さんが書いた本。日経新聞は日本の経済の情報を知る上で重要なメディアだが、報道の傾向に注意して読むことが大切と述べている。日頃からから日経を読んでいる人も、これから読み始める人にぜひ一読をすすめたい。2011/01/18