出版社内容情報
半世紀にわたって日本の医療行政を最前線で取材しつづけてきた著者が、いま初めて明かすその舞台裏の実態。医療費問題や医療過誤・薬害問題等の背景が浮彫りになってくる。
内容説明
昭和十三年、厚生省が内務省から独立してすでに七十年近くが経つ。公衆衛生の改善に始まった日本の厚生行政は、戦後の社会の変化、医療の急速な発達にともないさまざまな問題を抱え込んできた。医療費の急激な増加、医療過誤・薬害事件の頻発、高齢社会への対応、国民皆保険制度への批判、さらに国民皆年金制度の破綻等々、国民の社会保障を支える基盤には難問が山積している。その現状を生み出した背景を、GHQの時代から現在に至る医療政策を点検しつつ検証するのが本書である。つねに同時代として最前線で取材してきた著者にしか書けない、厚生省の知られざる実態が浮き彫りにされる。
目次
社会保障切り捨て政策
結核対策と厚生省
GHQの抜本改革
社会保障元年の教訓
頻発する薬害事件
医師の薬害責任
高齢化社会の医療費
見直される社会保障制度
審議会制度の限界
老人医療に本当に必要なもの
介護保険をめぐる疑問
厚生省の失墜
社会保険庁の特異性
開業医制度をめぐる確執
岐路に立つ戦後医療制度
厚労省はどこに向かうか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すのす
2
経緯ネタ本として読んだ。役人に近しい目線からの旧厚生省像というかんじ。2016/01/23
かめかめ
0
ちょっと読みにくい本だったので、前半まで読んだのですが、 その後はなかなか読み進めませんでした。 昨日の空いている時間に後半を読んでみました。 結論から言うと、結構おもしろかったです。 目次から抜粋してみましょう。 ・社会保障切り捨て政策 ・頻発する薬害事件 ・高齢者社会の医療費 ・見直される社会保障制度 ・老人医療に本当に必要なもの ・介護保険をめぐる疑問 ・厚生省の失墜 ・社会保険丁の特異性 ・開業医制度をめぐる確執 ・岐路に立つ戦後医療制度 今、話題になっている社会保険庁の「消えた年金」事件を、2007/07/17