不揃いの木を組む

不揃いの木を組む

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  • サイズ B6判/ページ数 213p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794210586
  • NDC分類 525.54
  • Cコード C0095

内容説明

西岡常一棟梁の内弟子の小川三夫親方が主宰する宮大工を育成する「鵤(いかるが)工舎」。ここには、年齢も性格も能力も学歴もまちまちの26人の若者が寝食を共にして修業に励んでいる。彼らを束ねる親方の型破りの教育論。

目次

鵤工舎の四つのクラス
不揃いの弟子の複式学級
棟梁に必要な四つの力
よけいな知恵を捨てて、まっさらな心に
個室、個食がいかん
不揃いのものを組み上げる
三十歳前にどっぷりと仕事に浸れ
大工に適した体をつくる
職人にカリキュラムはない
ゆっくり時間をかけることの弊害〔ほか〕

著者等紹介

小川三夫[オガワミツオ]
昭和22(1947)年、栃木県生まれ。41年、栃木県立氏家高等学校卒業。卒業直後、西岡常一棟梁の門を叩くが断られる。飯山の仏壇屋、日御碕神社、酒垂神社で修業をしたあと、44年、西岡棟梁の内弟子となる。法輪寺三重塔、薬師寺金堂、同西塔の再建に副棟梁として活躍。52年、鵤工舎を設立。現在、鵤工舎舎主
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感想・レビュー

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hiro

9
大工の弟子育成について、宮大工の小川三夫さんが話されたものを話し口調で友人である塩野さんがまとめたもの。時折、学校での教育と対比して書かれていて、自分自身を振り返ってしまったなぁ。 人を育てるには急いではあかん。急いだら人は育たんで。 法隆寺や薬師寺の塔は不揃いな木材で作られていて、それらが1本1本支え合って、総持ちで立っているんだって。不揃いこそ安定感があって、強い。社会の在り方、学校もそうでありたい。 不揃いの中でこそ人は育つ。2018/10/28

ハパナ

6
この本は宮大工である小川三夫氏の口述を筆記した本です。大工とは自然物と人工物の仲立ちをする仕事人になるのだろうか。自然物もいろいろ。人工物もいろいろ。その色々の組み合わせ方や修行の姿勢についての話ですね。場所を失念しましたが、教わるのではなく覚えるんだと書かれていた所と、手加減の所が印象的でした。メモ:”うまくなるときというのは、徐々にではない。一気だよ。”/”大工は大工仕事がきちっとできれば、少しぐらい作法なんか知らないでも、恥ずかしくはないんだ。”2017/02/01

けん

5
★3.02021/12/12

slowpass

3
「木のいのち木のこころ 地」で自分が大きく影響を受けた小川三夫さんの語り。平易で具体的、本質を衝く言葉にまた出会いたい。今頃になってなのだが、こんな本が出ていたのかと知ってすぐ借りた。飛鳥の時代から受け継がれてきた知は今の時代も相対化する。もちろん今の社会環境における大工の育成という文脈なので、その外をとりまく社会構造的な諸問題については踏み込まれないけれど、生きものとはどういうものか、人間とはどういうものかを考えるにあたって、非常に深い示唆をもらえる。2023/01/27

もりたこ

3
良い.人を育てる事ってのはこういう事なんだろうなぁと感じる.2011/09/28

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