内容説明
法文化の研究を開拓する11の論文集。日本については人類学的な文化統合を求めて、法の象徴性、違法の職業、祭りと学区の問題等を考察しアメーバ性法文化と規定、アジアその他非西欧についてはその主体的理解を要請、世界については多元的法体制の客観的比較のために理論枠組みを提唱し、法文化論の方向を示唆する。
目次
序説 法文化の探究―アジアの日本から世界への遍歴
前編 日本の法文化(現代日本法の象徴的機能;違法な職業の社会的公認;氏子共同体の変容と機能;学区共同体の変容と機能;アメーバ性日本的法意識)
後編 世界の法文化(非西欧法文化理解の条件―フーカーの批判を通じて;法意識の類型―アフリカ・日本・西欧;国家法に対する非公式法の浸透―移植法対固有法;アイデンティティ法原理―法文化の基礎的前提;個別法文化とともに人類の法文化)
付論 法人類学の現代的課題