出版社内容情報
1994年生まれの気鋭の書評家による、初の自伝的エッセイ集。
昨日、明日、明後日、そして、その先もずっと――本とともに生きる。幼かったときの言葉の記憶、地元・高知との距離感、京都で過ごした青春時代、東京で働きながら文章を書く日々。同世代の誰よりもたくさん本を読むこと。書くことと誰かの孤独に寄り添うこと。全篇書き下ろし。挿絵・ながしまひろみ
内容説明
幼かったときの言葉の記憶、地元・高知との距離感、京都で過ごした青春時代、東京で働きながら文章を書く日々。同世代の誰よりもたくさん本を読むこと。書くことと誰かの孤独に寄り添うこと。全篇書き下ろし。1994年生まれの気鋭の書評家による、初の自伝的エッセイ集。
目次
1 地元(ついイオンに入ってしまう;救いの主はブックオフ;やさしい故郷 ほか)
2 京都(春の歌;贅沢な時間;言葉の文化圏 ほか)
3 読書(憧れのお年頃;読む風景は…;幸福な記憶 ほか)
著者等紹介
三宅香帆[ミヤケカホ]
1994年生まれ。高知県出身。書評家、作家。京都大学文学部卒業、同大学院人間・環境学研究科修士課程修了。天狼院書店(京都天狼院)元店長。大学院在学中の2017年、『人生を狂わす名著50』(ライツ社)で鮮烈なデビューを飾る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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trazom
133
昨年「(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法」を読んで、この人面白いなあ思った。そんな三宅さんの自伝エッセイ。テーマは、地元/京都/読書。世代は違うのに感性が一致する:「退屈が自分の養分」「贅沢な時間とは必要のない余白を持て余すこと」「本屋を見かけると無条件にいいなと思って足を踏み入れてしまう」「土曜の夜が一番好き。一人で本を読んでいて深夜零時を回ると、ずっとこのままでいいのになあと思う」「本は、自分が辛い時、唯一そばにいてくれる他人」…この人、本当に本が好きなんだ。2022/04/06
ちち123
48
三宅さんの住む街や思いを語ってる本だった。ユーチューブ節を期待してたので期待はずれだった。ちょっと話の本題に入るまで三宅さんの思いが長くて飽きてしまった。 2025/02/23
あみやけ
41
2冊目の三宅香帆さんですが、ファンになりそう。エッセイです。言葉の大切さについて考えさせられます。自分は子どもの頃、読書も国語も好きではありませんでした。大学生の頃に言葉の大切さを感じ、書くことは嫌いではなくなりました。職業柄、たくさん話したし、たくさん書きました。そして、40を過ぎてから改めて読書の楽しさを知りました。まだまだですが、これからも言葉を上手に使えるようになりたいし、楽しみたいです。いっぱい話して、書いて、読んで、聞いて。今年は小説だけでなく、新書もエッセイもたくさん読むことができました。2024/12/30
livre_film2020
38
人生の重なっている部分と重なっていない部分。それがそのまま読んでいる本と読んでいない本の違いになっている気がした。文章を読んで「結構ナルシストなんだなあ」と率直に思った(元読モをやっていた知人と話し方が似ているせいでそう思うのかも)。だが、これはエッセイだ。著者が好きに自己について語るのが良い。三宅さんは本に囲まれ、本に人生を狂わされ、本と歩むことを決めたその人生のあらましを本書で書き記す。私は三宅さんのようにたくさん本を読んでいるわけではないので、平伏するように彼女の青春の軌跡を目で辿った。2023/01/30
ゆみのすけ
31
書評家三宅さんのエッセイ。彼女のYouTube、Twitterを見て、本選びの参考にしているので、どんなお人柄なのかと本書を手にした。主に「地元の高知」「大学、大学院時代を過ごした京都」「読書」の3本柱の章立て。中でも京都の章が好き。友人たちと鴨川でビールを飲んだり、散歩したりした話。祇園祭、御手洗祭、下鴨神社の古本市に行った話。ゼミで学び、知り、議論する体力がついた話。青春の思い出が詰まった地で、著者の大事な時間と想いが伝わってきた。2023/02/05