出版社内容情報
イスラーム世界において医学はいかに発展していったのか。
ギリシア・ローマ世界の医学を継承・発展させ、後にヨーロッパにそれをもたらすこととなるイスラーム世界。イブン・シーナーはじめとして多くの医学者、医学書、当時の治療法を紹介しその思想と発展をたどる科学史研究の基本重要書。
内容説明
イスラーム世界において医学はいかなる発展をとげたのか。九世紀以降、イスラーム医学はヘレニズム医学を継承し、再編成することにより独自の発展を遂げていった。イブン・スィーナー、ラーズィー、マイモニデスをはじめとした医師たちの業績をひもとき、医学史、医学理論から感染症対策、食餌療法、魔術や占星学まで扱いその歩みを明らかにする。イスラーム医学研究の基本書にして科学史研究の重要書。
目次
第1章 イスラーム以前のアラビア半島とウマイヤ朝期の医療状況
第2章 翻訳の時代
第3章 アラビア医学史概観
第4章 生理学と解剖学
第5章 病理学
第6章 病気や疫病の感染性
第7章 食餌療法と薬剤学
第8章 医学と秘術信仰
著者等紹介
ウルマン,マンフレッド[ウルマン,マンフレッド] [Ullmann,Manfred]
1931年生まれ。元チュービンゲン大学教授。専門はアラビア語学、古典文献学。1959年博士号取得、1965年教授資格取得。ゲッティンゲン人文・科学アカデミーやバイエルン州立科学アカデミーに所属。アラビア科学、イスラーム科学に関する著作、論文多数
橋爪烈[ハシズメレツ]
1975年生まれ。千葉科学大学危機管理学部講師。専門はアラブ・イスラーム史、イスラーム政治思想史。博士(文学)。学習院大学文学部史学科卒業、慶應義塾大学大学院文学研究科史学専攻東洋史分野修士課程修了後、カイロ大学へ留学。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程学位取得。日本学術振興会特別研究員(PD・公益財団法人東洋文庫)を経て、2012年より現職
中島愛里奈[ナカジマエリナ]
1998年生まれ。学習院大学文学部史学科卒業。東洋史学専攻(東南アジア近現代史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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