出版社内容情報
思想界の鬼才、そのキャリアにおける「超重要」理論書の堂々刊行!
〈絶対的なもの〉への信仰がついえたとき、性的快楽がそれに接触するための唯一の手段となる。しかしそれは必ず頓挫する運命にある。セクシュアリティは本質的に首尾一貫しないものであるからだ――。カント、ヘーゲル、ラカンを鍵に、現代における「性」を探究し、存在論と観念論の交差点で「弁証法的唯物論」に新たな可能性を見出す。ジジェク哲学の中でも白眉をなす「超重要」理論書、堂々の翻訳刊行。
内容説明
“絶対的なもの”への信仰がついえたとき、性的快楽がそれに接触するための唯一の手段となる。しかしそれは必ず頓挫する運命にある。セクシュアリティは本質的に首尾一貫しないものであるからだ―。カント、ヘーゲル、ラカンを鍵に、現代における「性」を探究し、存在論と観念論の交差点で「弁証法的唯物論」に新たな可能性を見出す。ジジェク哲学の中でも白眉をなす「超重要」理論書、堂々の翻訳刊行!
目次
序論 弁証法的唯物論の向き付け不可能な空間
定理1 存在論の視差(知的直観と原型的知性―カントとヘーゲルにおける反省性;ブッダ、カント、フッサール ほか)
定理2 人は性を通じて絶対に触れる(性別化された時間の湾曲;図式論―カント、ヘーゲル…そして性における ほか)
定理3 三つの向き付け不可能なもの(量子存在論のまぬけな神;倫理的なメビウスの帯 ほか)
定理4 抽象化の執拗さ(あそこがロドス島だ、あそこで跳べ!;言語、ララング ほか)
著者等紹介
ジジェク,スラヴォイ[ジジェク,スラヴォイ] [〓i〓ek,Slavoj]
1949年スロヴェニア生まれ。哲学者。リュブリアナ大学社会科学研究所上級研究員。ロンドン大学バークベック人文学研究所インターナショナル・ディレクター。ラカン派精神分析とヘーゲル哲学を武器に、政治経済学批判において新たな地平を切り拓き、文学や映画をも縦横無尽に論じている
中山徹[ナカヤマトオル]
一橋大学大学院言語社会研究科教授。専門はイギリス文学。訳書多数
鈴木英明[スズキヒデアキ]
昭和薬科大学教授。専門はイギリス文学。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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原玉幸子
斉の管仲