出版社内容情報
現象学者がケアの現場で聞いた人々の声と哲学の問いとの交差点――。
看取りに「だんだん」向かう患者の衰弱、無目的に存在が肯定される大阪・西成の子どもたちの居場所、芥川龍之介「藪の中」に描き出される身体の余白、「まだあったかい」母親の遺体に触れる3人の娘。長年、医療・福祉の現場で人の語りに耳を傾け続けてきた現象学者が人間のうつろいゆく生を素描する、鮮やかな生のポリリズム。
内容説明
グループ・居場所・孤独。長年、医療・福祉の現場で人の語りに耳を傾け続けてきた現象学者が人間のうつろいゆく生を素描する、鮮やかな生のポリリズム。
目次
第1部 ポリリズムとしての人間(中井久夫と生活のポリリズム;木村敏と音楽―対人のポリリズム;居場所とリズムのゆるみ)
第2部 身体の余白と出会いのタイミング(ポリリズムを生む身体の余白―芥川龍之介「藪の中」;リズムが組みかわるタイミングについて―ある精神科病棟でのバンド・セッション;変化の触媒としての支援者)
第3部 メロディーについて(『うたのはじまり』;歌によって人とつながる―ルソー、メロディーとしての人間;独りになるための歌―ジャン・ジュネ)
第4部 ポリリズムの哲学(現象学をベルクソン化する―現象学的な質的研究(PQR)の方法
カオスからリズムが生まれる―マルディネとリズムの存在論)
著者等紹介
村上靖彦[ムラカミヤスヒコ]
1970年生まれ。基礎精神病理学・精神分析学博士(パリ第七大学)。現在、大阪大学大学院人間科学研究科教授。専門は現象学的な質的研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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