出版社内容情報
ノエル・シャトレ[ノエルシャトレ]
相田淑子[アイダトシコ]
陣野俊史[ジンノトシフミ]
内容説明
本書は、尊厳死を決断した母、ミレイユ・ジョスパンとの最期の日々を綴った実話である。2004年、ルノドー・デ・リセエンヌ賞受賞。人生の旅立ちを決めた母と、手を差し伸べた娘。フランス元首相の母の実話から生まれた感動作、待望の映画化!フランス映画祭最高賞エールフランス“観客賞”受賞作原案。
著者等紹介
シャトレ,ノエル[シャトレ,ノエル] [Ch^atelet,No¨elle]
1944年、フランス・ムードン生まれ。作家として87年に『口の歴史』でゴンクール・ド・ラ・ヌーベル賞、97年の『青い服の女』ではアカデミー・フランセーズのアンナ・ド・ノアイユ賞を受賞。パリ第五大学のコミュニケーション学教授、仏文芸家協会副会長。フランス元首相のリオネル・ジョスパンの妹で、父は尊厳死協会の中心的な活動家だったミリエル・ジョスパン。哲学者フランソワ・シャトレと結婚し、ジル・ドゥルーズの講義に参加、身体解釈学の研究へと導かれる
相田淑子[アイダヨシコ]
1960年、東京都生まれ。フランス文学者/中央大学法学部教授
陣野俊史[ジンノトシフミ]
1961年、長崎生まれ。批評家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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めえめえ
3
現在公開中の映画(私は未見)の原作本。実話です。元闘争家で尊厳死協会主要メンバーの母が尊厳死を宣言。彼女は病気では無い。ただ老いて疲れただけ。子供たちは母の考えを尊重します。これは娘が母に語りかけるように綴った文。ただ、この詩的な文章を読み続けるのは私に大変だった。映画の予告編は楽しそうだったのですが… 2016/12/25
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1
どこかに、アルフォンス・ドーデ『La dernière classe』らしさがあるのかと思ったけど、具体的には関係なかった。娘は母は、祖母の自殺とは違ったかたちの、自殺を選んだと思っている。母は、死に時を見過ごしたので、もういいでしょと死を選ぶ。尊厳死なんてものは制度であって、この母と娘には関係ないことだった。ただ、娘が罰せられないようにと、自分の死に際に立ち会わせなかった。2016/12/27