出版社内容情報
中国政府が遺伝子操作で秘密裏に生み出していたデザイナーベビー。彼らは「ギフテッド」と呼ばれる天才で、スパイとして各国に送り込まれていた。しかし、中国政府の方針展開により排除されることになった彼らは「ギフト」と名乗り日本への亡命を宣言。警視庁の伊吹警部はCIAの美人捜査官とともにギフトを追うが……新鋭による謀略サスペンス。
内容説明
中国政府が遺伝子操作で秘密裏に生み出していたデザイナーベビー。彼らは「ギフテッド」と呼ばれる天才で、スパイとして各国に送り込まれていた。しかし、中国政府の方針転換により命を狙われることとなった彼らは「ギフト」と名乗り日本への亡命を宣言。警視庁SATの伊吹警部はCIAの美人捜査官ミランダとともにギフトを追うが…第9回アガサ・クリスティー賞を受賞した著者による国際諜報&ハードアクション大作。
著者等紹介
穂波了[ホナミリョウ]
1980年千葉県生まれ。2019年、謎の致死性ウイルスが題材のパンデミック小説『月の落とし子』で第9回アガサ・クリスティー賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
73
30年前に中国政府によって作り出されたデザイナーベビー。IQ180以上のギフテッドの彼らはスパイとして各国に送り込まれた。しかし中国政府の方針転換で彼らは命を奪われ闇に葬られようとしたが、追っ手から逃れ「ギフト」と名乗ったメンバーが日本へ亡命を望んだ。米国との合同作戦でギフトを追うことになった警視庁SATの伊吹警部。ギフトを狙う中国政府、ギフトに紛れ込む謎の組織、人質になったもの。スリリングな展開で一気読み。面白く無いわけではないが何となくモヤモヤした読後感。2023/01/15
rosetta
28
★★★✭☆30年前中国政府の手により生まれた、遺伝子操作されたデザイナーベビー。180を超えるIQを持つ代わり寿命は短い。容姿すらデザインされた彼らは各国の中枢で働く中国スパイの活躍を期待されていたが、政府の代替わりにより旧世代の膿として抹殺されることになった。この作者らしいなかなか魅力的な設定。中国に反旗を翻した3人のデザイナーベビーがギフトと名乗り自由を求める。超天才同士の駆け引き、世界情勢、命が存在することと尊重されること。充分満足できるエンターテインメント。ただし八雲のエピソードはなくもがな。2022/09/09
はるま
14
初読作家 同名義での2019年デビューで、第9回アガサクリスティ賞作家 本作は、架空のエンタメ小説 まさに映画化されるには、ぴったりの作品じゃないのかな? 中国政府が遺伝子操作で創り上げたデザイナーベビーが登場 各国に諜報活動部員として送り込まれているのだ だがかなしいかな 本国の方針転換によって、一転して命を狙われる存在の中、日本では警察、公安部隊とガチンコ対決が繰り広げられる ラストの数十ページは、まさに手に汗握る展開で、ハラハラドキドキでした エピローグでほっと安心されられる穏やかなラストでした2023/01/14
shoko
10
最後、トム・クルーズみたいな動きで凄かった。2024/05/31
くーすけ
8
展開が二転三転するので、ハラハラしながら一気読み。中国が作ったギフテッドデザイナーベビー。高い知能を持ち、各国に諜報部員として送られていた。が、本国の方針転換により、粛清されることに。生き延びた3人は日本に入国する。彼ら「ギフト」と、彼らを追う伊吹ら日本の警察と、中国当局と、謎の組織とが入り乱れて闘う。武力を高められ戦闘マシーンとなったダルトンの最後が哀しい。理想の人間を作り出そうとすることは、命を弄ぶことだ。今、デザイナーベビーは夢物語でないことが、怖い。2023/01/29