出版社内容情報
西欧文化だけが絶対ではない!! 他民族の知と伝承に教えられるものとは何か。活気に溢れ混乱する第二次世界大戦直後の西アフリカに、日本人初の長期滞在者・若き文化人類学者が見たもの、考えたこととは何か。自然・生命・宗教・男と女・農耕作などなど、目に映る全ては限りなく新鮮で刺激的。驚きと納得の先には、文化とは何か、人間とは誰かの根源的な疑問が。他民族理解を難しくする原因を鋭く問う。異郷の息づかい・歓び・悲しみ・苦悩そして友情が織り成す、第一級の異文化理解の本。人類学者・川田順造の出発点にして原点。
内容説明
民族独立・自決の機運に沸くアフリカで研究をスタートさせた若き人類学者は、その地に何を見て、何を考えたのか。サバンナに生きる人々の、すべてが新鮮・刺激的な息づかいに、文化とは何か、人間とは誰かの根源的課題に対峙する―。国際的な第一者の鮮烈で躍動する青春のドキュメント。
目次
1 懐かしい異郷(異文化とつきあう―モシ王国と私1;懐かしい異郷―モシ王国と私2;懐かしい異郷を再訪する―エピローグ;アフリカ-。もうひとつの宇宙へ―三宅一生との対話;アフリカのデザイン―三宅一生との対話の余白に)
2 エキゾチックな故郷(エキゾチックな故郷;海と江戸=東京)
3 新しいアフリカを求めて(アニメ「さあれ往時の黒ん坊はいまいづこ」を観て;パリのアフリカ人;新しいアフリカを求めて;「つながり」の活性化―アフリカから学んだもの;アフリカ的価値の復権のために―アフリカ文化アカデミー創設会議に出席して)
著者等紹介
川田順造[カワダジュンゾウ]
1934年生まれ。文化人類学者。東京大学教養学科卒業。パリ第5大学民族学博士。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を経て、神奈川大学特別招聘教授。主なる著書:『曠野から』(日本エッセイスト・クラブ賞)、『無文字社会の歴史』(渋沢敬三賞)、『聲』(歴程賞)、『口頭伝承論』(毎日出版文化賞)、ほか多数。1994年フランス政府文化功労賞、2009年文化功労賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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