内容説明
ほんとうのクリティカル・シンキングのすすめ。科学の本質を見つめて、いま起きている社会の問題を考え直したとき、いつもどおりの世界がすべて不思議に思えてくる。「科学ってなんだっけ」。碩学のいまさらながらの問いかけからはじまるユニークにして痛快なエッセイ集。
目次
大森荘蔵の「時は流れず」、量子力学90年「汽車が別れをつれてくる」
ゲーテの色彩論、「できちゃった人間」「青い地球は誰のもの」
無人物理か?有人物理か?「こんにちは赤ちゃん」
重力はエントロピーの「情報力」「この道はいつか来た道」
「シュレーディンガーの猫」の時代「いい湯だな」
「問題には答え」、啓蒙思想の三要件「野ばら」
「法の支配」とワンダー科学「やしの実」
「力を抜く」マッハ力学「守るも、攻めるも」
京大同学会「綜合原爆展」「人はおばけになる」
司馬遼太郎の昭和、「行としての科学」「今は山中、今は浜」
オッペンハイマーという選択―「娘さんよく聞けよ」
「民主主義」、そして四つの科学―「君の行く道は」
著者等紹介
佐藤文隆[サトウフミタカ]
1938年山形県鮎貝村(現白鷹町)生まれ。60年京都大学理学部卒。京都大学基礎物理学研究所長、京都大学理学部長、日本物理学会会長、日本学術会議会員、湯川記念財団理事長などを歴任。1973年にブラックホールの解明につながるアインシュタイン方程式におけるトミマツ・サトウ解を発見し、仁科記念賞受賞。1999年に紫綬褒章、2013年に瑞宝中綬章を受けた。京都大学名誉教授、元甲南大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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