内容説明
ぼくはトム、七番目の息子である父さんの七番目の息子だ。手に職をつけてひとりだちするために、ぼくが弟子入りすることになったのは魔使い。恐ろしいボガートや魔女から人々を守る危険で孤独な仕事だ。母さんは、ぼくには特別な能力があるのだから、立派な魔使いになれるって言うけど、なんだか自信がない。ぼくが魔使いに弟子入りするための最初の試験は、さびれた炭鉱町ホーショーにある幽霊屋敷でひと晩過ごすこと。ひとりっきりで残されて、変に目がさえて眠れずにいると、地下室で物音がした。だれもいないはずの地下室で、だれかが地面を掘っている…こわがりの少年トムは、無事に魔使いになることができるのか?どきどき恐くて面白い。“魔使いシリーズ”第一弾。
著者等紹介
ディレイニー,ジョゼフ[ディレイニー,ジョゼフ][Delaney,Joseph]
1945年イングランド北部ランカシャー生まれ。ランカシャー大学卒業。ブラックプール・シックスス・フォーム・カレッジでメディア及び映像関連について教えるかたわら、大人向けの小説を書いていたが、エージェントの勧めで初の児童書THE SPOOK’S APPRENTICEを書いたところ成功。現在15か国で翻訳
金原瑞人[カネハラミズヒト]
翻訳家・法政大学教授
田中亜希子[タナカアキコ]
千葉県生まれ。銀行勤務ののち翻訳業に。絵本の読み聞かせの活動もおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
48
[魔使い]は魔法を使わない。知識や自分の感覚を頼りに悪を封じる職人で、魔女や霊と対決する存在。トムはひとり立ちするために、魔使いの師匠に弟子入りした。トムはゴーストやガースト(悪霊)、ボガード(精霊)、魔女について学びながら師匠の雑用をやっていくが、ある日、魔女一族の少女アリスと出会う。アリスに騙され、恐ろしい魔女マザー・マルキンを檻から解放してしまったトムは酷いめにあう。▽児童書。アリスが魅力的。トムがどんなふうに成長していくのか楽しみ。続刊も読む予定。2018/10/04
あたびー
41
七番目の息子の七番目の息子であるトムを弟子にしようと迎えに来た男はSpook「魔使い」だった。不思議な能力のある母に後押しされ弟子入りしたものの、行末には孤独が待っているという。魔使いの家の周りには倒した魔女たちが地下に封じられている。村の悪童から助けてくれた少女アリスに頼まれたことは、あろうことか地下に封じられている魔女にケーキを届けること。当然それが恐ろしい出来事に繋がっていく。シリーズ第1作で、続きを読みたくなる本。2023/10/05
みずたま
26
7番目の息子の7番目の息子のトム。←ややこしい(笑)。13歳になり、魔使いに弟子入りした彼の物語。魔法使いだと思ったら魔使いでした。あぁ勘違い(*-∀-) ハリポタがちょっと浮かんでしまうけど、これはこれで面白いので、トムの成長を楽しみに読み進めいこうと思います。2015/12/31
春一番
22
宮崎駿監督が著書『本へのとびら』で名前を挙げられていたので図書館で借りる。 2巻の解説はファンタジーの大家上橋菜穂子先生が担当、翻訳は数々の作家をゼミで育てた実績を持つ金原瑞人先生と豪華メンバーがこの本に携わっているのを知り期待値が高まる。 読んでみると期待を裏切らない良作。 宮崎監督に影響を与えたというクラバートとともに借りたのだが、魔使いの弟子のほうが好みだったし、ジブリ作品ぽかったように感じる。 魔法に頼らず、魔を封じる魔使いという設定、特殊な力を持ちながらもどこか頼りない主人公などが魅力的。2022/03/28
深青
20
久しぶりの洋ものファンタジー!魔女やボガートの脅威から人々を守る魔使いの弟子になった少年の話。魔使いは人々に必要な職業だが…孤独で危険な仕事でもある。少年の前にはこれからも沢山の悲しみと困難が待ち受けているのでしょう。師匠から母から沢山を学び、来るときに備えて欲しいものです。面白かったーーー!トム、負けるな!頑張れ。2015/04/15